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  • 平成23年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第1節 省庁別の検査結果|
  • 第11 国土交通省|
  • 不当事項|
  • 補助金|
  • 補助事業の実施及び経理が不当と認められるもの|
  • (4)補助の対象とならないもの

事業が完了したとする虚偽の実績報告により補助金の交付を受けていたもの


 事業が完了したとする虚偽の実績報告により補助金の交付を受けていたもの

(1件 不当と認める国庫補助金 99,955,275円)

  部局等 補助事業者等
(事業主体)
補助事業等 年度 事業費
(国庫補助対象事業費)
  左に対する国庫補助金等交付額   不当と認める事業費
(国庫補助対象事業費)
  不当と認める国庫補助金等相当額
          千円   千円   千円   千円
(281) 島根県 仁多郡奥出雲町 地籍調査 20〜22 250,110
(250,110

125,055   199,910
(199,910

99,955

 この負担金事業は、奥出雲町が、同町内の地籍調査を事業費計250,110,000円(国庫負担金計125,055,000円)で実施したものである。
 同町は、地籍調査の実施に当たり、測量等の業務を業者に請け負わせて実施しており、請け負わせた10件の業務の全てについて、それぞれ実施した年度内に請負業者から成果品が同町に納品されて同町の完了検査に合格したとして、請負業者に支払った請負代金のうち計235,140,975円を地籍調査に要した経費として事業費に含めて島根県に実績報告を行っていた。
 しかし、同町は、10件の測量等の業務のうち6件の業務については、実施したとしていた年度内に完了していなかったのに、完了届等を請負業者に作成させ、これを基に検査調書を作成するなどして虚偽の実績報告を行っていた。なお、これらのうち、実際の業務の完了が履行期限から2年5か月以上経過していた業務もあった。
 したがって、前記の10件の測量等の業務に係る経費計235,140,975円のうち、6件の業務に係る経費計199,910,550円は、国庫負担の対象とは認められず、これに係る国庫負担金計99,955,275円が不当と認められる。
 このような事態が生じていたのは、同町において負担金事業の適正な実施に対する認識が著しく欠けていたこと、同県において同町に対する指導が十分でなかったことなどによると認められる。