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  • 国会からの検査要請事項に関する報告(検査要請)|
  • 会計検査院法第30条の3の規定に基づく報告書|
  • 平成24年1月

大規模な治水事業(ダム、放水路・導水路等)に関する会計検査の結果について


32 立野ダム

ダムの概要
事業主体 九州地方整備局 水系河川名 白川水系白川
事業名 立野ダム 所在地
右岸:熊本県阿蘇郡南阿蘇村
左岸:熊本県菊池郡大津町
目的・必要性 洪水調節 流水の正常な機能の維持 かんがい用水 水道用水 工業用水 発電
         
規模等 ダム型式 曲線重力式コンクリートダム 経過年数
堤高(m) 約90 32年
堤頂長(m) 約200 実施計画調査着手年度
湛水面積(km2 0.36 昭和54年度
集水面積(km2 383 建設事業着手年度
総貯水容量(m3 約10,000,000 昭和58年度
事業の根拠 河川法(昭和39年法律第167号)
検証対象となるダム建設事業に区分されたもの
平成22年4月1日時点の段階等 調査・地元説明 生活再建工事 転流工工事 本体工事 既存施設の機能増強
       
平成22年度末までの執行済事業費(千円) 41,865,045

計画の経緯等
名称 当初計画
(第1回再評価時)
第1回計画変更
(第2回再評価時)
第2回計画変更
(第3回再評価時)
第3回計画変更
(第4回再評価時)
策定年月 平成10年12月 平成15年8月 平成21年3月 平成23年9月
計画事業費(億円) 約425 約425 約425 約905
事業期間 昭和54年度から
平成17年度まで
昭和54年度から
平成26年度まで
昭和54年度から
平成32年度まで
昭和54年度から
平成31年度まで






河川管理者
利水者
  水道用水
工業用水
発電
かんがい用水
変更内容 事業期間の延長 事業期間の延長 計画事業費の増額、事業期間の短縮

事業評価の実施状況
名称 第1回再評価 第2回再評価 第3回再評価 第4回再評価
評価実施年度 平成10年度 平成15年度 平成20年度 平成23年度
総便益(B) (百万円) 168,100 214,281 254,470 252,001
総費用(C) (百万円) 49,400 43,329 45,022 124,932
費用便益比(B)/(C) 3.4 4.9 5.7 2.0
対応方針 継続 継続 継続 継続

不特定容量の便益の算定及び計上方法
不特定容量の便益を算定しているもの
身替り建設費を推定して便益を算定 CVM等により便益を算定
ダム整備期間中の各年度に割り振って計上して現在価値化 ダム完成後の評価期間等の各年度に割り振って計上して現在価値化 そのまま計上
       

検査結果の概要

(1) 事業の目的、必要性等についての検討の状況

・関係地方公共団体からなる、検討の場(準備会)が1回、検討の場が2回開催され、検討が行われている。
・検証対象ダムに関する国土交通省の対応方針は、検討主体から検討結果が報告されていないため、決定されていない。

(2) 事業の実施状況

・計画事業費905億円に対し、平成22年度末までに418億円を執行しており、計画事業費に対する執行済事業費の割合は46.3%となっている。
・事業期間41年間に対し、事業着手後の経過年数(22年度末現在)は32年となっており、事業期間に対する事業着手後の経過年数の割合は78.0%となっている。
・執行済事業費が計画事業費を超える直前に計画事業費を見直している。

(3) 事業費の推移及び事業計画の変更等に伴う見直し等の状況

・当初計画事業費425億円に対し、計画事業費の変更を1回行っていて、変更後の計画事業費は905億円となっており、当初と比較して2.1倍(480億円の増)となっている。
・ダム本体の容量変更を伴わない計画事業費の増額変更を1回行っていて、当初計画事業費に対する変更による増額分の割合を当初計画事業費の算定時期からの経過年数で除した1年当たりの増加率は8.7%となっている。
・当初事業期間27年間に対し、事業期間の変更を3回行っていて、変更後の事業期間は41年間となっており、当初と比較して1.5倍(14年間の延長)となっている。

(4) 事業再評価時における投資効果等の検討の状況

・特になし。