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  • 平成24年10月

東日本大震災等の被災者を救助するために設置するなどした応急仮設住宅の供与等の状況について


3 検査の状況

(1) 避難所の設置状況等

 東日本大震災等による被災者のために岩手、宮城及び福島の3県(以下「被災3県」という。)に設置された避難所数の推移をみると、図1 のとおり、震災発生から相当期間が経過した後も多くの避難所が残存している。

図1 避難所数の推移
図1避難所数の推移
注(1)  全国分については、3か月後をもって調査が打ち切られている。
注(2)  本図の避難所数は、内閣府の資料による。

 このように、避難所の設置期間が長期間にわたっているのは、建設仮設住宅の設置に時間を要したことなどによるものであり、この間、被災者は、プライバシーが守られにくいなど良好でない環境での避難所生活を強いられる結果となっている。

(2) 被災7県における応急仮設住宅の供与の状況

 被災7県において東日本大震災等の被災者を救助するために24年3月末時点で供与されている応急仮設住宅の種類別の戸数は、表1 のとおり、建設仮設住宅が計52,858戸、民間賃貸仮設住宅が計57,697戸に上っており、これらが応急仮設住宅の大部分を占めている。

表1  被災7県において平成24年3月末時点で供与されている応急仮設住宅の種類別の戸数
  (単位:戸)
県名
種類
岩手 宮城 福島 茨城 栃木 千葉 長野
建設仮設住宅 13,984 22,095 16,464 10 20 230 55 52,858
民間賃貸仮設住宅 3,722 26,050 25,002 1,413 832 528 150 57,697
地方公務員宿舎 - - 15 13 - - - 28
国家公務員宿舎等 - 141 140 107 - - - 388
公営住宅等 358 928 412 271 - 1 - 1,970
UR賃貸住宅 - 45 - 10 - - - 55
雇用促進住宅 878 393 1,179 370 196 96 62 3,174
18,942 49,652 43,212 2,194 1,048 855 267 116,170

 そして、表2 のとおり、民間賃貸仮設住宅の震災発生から24年3月末までの間の供与実績は計61,352戸となっている。このように、東日本大震災等においては、過去の震災等において例のない規模で民間賃貸仮設住宅が供与されている。

表2  主な震災等の際に供与した建設仮設住宅及び民間賃貸仮設住宅の戸数
  (単位:戸)
主な震災等(発生年月日) 建設仮設住宅の戸数 民間賃貸仮設住宅の戸数
阪神・淡路大震災(平成7.1.17) 48,300 139 48,439
新潟県中越地震(16.10.23) 3,460 174 3,634
新潟県中越沖地震(19.7.16) 1,222 2 1,224
岩手・宮城内陸地震(20.6.14) 73 21 94
東日本大震災等(23.3.11、12) 52,858 61,352 114,210

 これを被災7県別にみると、表3 のとおりとなっている。

表3  民間賃貸仮設住宅の県別の供与実績
  (単位:戸)
県名 岩手 宮城 福島 茨城 栃木 千葉 長野
平成24年3月末までに供与した戸数 3,992 26,050 28,029 1,592 906 621 162 61,352
(注)
 宮城県の戸数は、平成24年3月末時点での入居戸数である。

(3) 建設仮設住宅及び民間賃貸仮設住宅の供与の状況等

 被災7県において供与されている建設仮設住宅と民間賃貸仮設住宅について、供与までの期間及び供与に要した費用について比較すると、以下のとおりとなっていた。

ア 供与までの期間

 建設仮設住宅の設置戸数(累計)の推移は、図2 のとおりとなっており、建設用地の確保の問題等により、被災者に必要な約5万戸強の設置に長期間を要していた。

図2 建設仮設住宅の設置戸数(累計)の推移
図2建設仮設住宅の設置戸数(累計)の推移

 建設仮設住宅と民間賃貸仮設住宅の被災者への供与の状況について、23年5月末までの供与実績が確認できた岩手、千葉、長野各県について比較すると、表4 のとおりである。岩手県においては、建設仮設住宅は、同年4月10日に36戸の入居が開始されており、供与に約1か月を要していたが、民間賃貸仮設住宅は、3月中旬から4月上旬までの約1か月の間に既に計994戸が供与されていた。また、千葉、長野両県においても、建設仮設住宅と比較すると、民間賃貸仮設住宅は、震災発生後の早い段階で入居が開始されていた。
 このように、民間賃貸仮設住宅は、用地の確保や設置工事に要する時間が必要でないため建設仮設住宅に比べて被災者に対してより迅速に対応することができることから、避難所の早期解消等に寄与するものと思料される。

表4  建設仮設住宅及び民間賃貸仮設住宅の供与実績
  (単位:戸)
県名 応急仮設住宅 平成23年
3月
4月 5月
中旬 下旬 上旬 中旬 下旬 上旬 中旬 下旬
岩手 建設仮設住宅 - - 36 118 72 604 1,589 847
民間賃貸仮設住宅 177 127 690 186 82 481 181 127
千葉 建設仮設住宅 - - - - - 26 181 -
民間賃貸仮設住宅 - - - 30 - - - -
長野 建設仮設住宅 - - - - - - 3 35
民間賃貸仮設住宅 - - 4 - - - - -
注(1)  民間賃貸仮設住宅は、自県民に対するもののみを記載している。
注(2)  太枠の戸数の合計は、岩手県において震災発生から約1か月の間に供与された戸数であり、計994戸である。

イ 供与に要した費用

 被災7県及びその管内の市町村(以下「被災7県等」という。)が建設仮設住宅を設置するために要した費用は計2867億6217万余円であり、1戸当たり542万余円となっていた。この設置費用が基準額を超えているのは、以下の理由によると推測される。

〔1〕 厚生労働省は、建設仮設住宅について、原則として、造成の必要のない校庭や公園等に設置することを前提としていることなどから、基準額は造成費等を含んでおらず本体価格のみで構成されているとしている。しかし、東日本大震災等は大規模な災害であったため、建設仮設住宅を設置するための土地が不足し、そのために造成が必要になった場合が多く、また、下水道管が敷設されていない土地に設置した場合には、合併浄化槽の設置費用が必要となるなどした。

〔2〕 寒冷地仕様、バリアフリー化への対応、設置戸数の多い団地における集会所等の設置等のための費用が必要となった。

 その後も、住環境を改善するために、水道管凍結防止、窓のサッシ化・複層ガラス化等の防寒対策や防犯対策等の追加工事を実施し、その費用として24年3月末までに計455億5620万余円を要していることから、1戸当たりの設置費用は628万余円に増加している。
 また、厚生労働省は、風呂の追い炊き機能の追加や家財道具を収納するための物置の設置を認めることとしており、購入契約により設置した建設仮設住宅に係る撤去費、建設地の現状回復のための費用等も今後発生することから、1戸当たりの最終的な設置費用は、更に大幅に増加することが見込まれている。
 一方、民間賃貸仮設住宅について、24年3月末現在の供与戸数、同年同月分の家賃の金額、契約当初に支払われた敷金、礼金及び仲介手数料、エアコンやカーテンなどの内装等の費用等に基づき、2年間の供与に要する費用を算出すると、1戸当たり183万余円となる。
 このように、民間賃貸仮設住宅は、建設仮設住宅に比べて供与に要する費用が経済的であることから、応急仮設住宅の供与に要する費用の低減に寄与するものと思料される。

 上記 及び のとおり、民間賃貸仮設住宅は、建設仮設住宅と比較すると、用地の確保や設置工事に要する時間が必要でないため避難所の早期解消に寄与すること、供与に要する費用が経済的であることなど、様々な利点が見受けられる。
 また、建設仮設住宅は、復興住宅の建設用地として期待されている土地を先んじて占有することになるおそれがあったり、表5 及び表6 のとおり、大量に設置して供与する場合には、様々な理由により一定数の空き住戸が生じるおそれがあったりするなどの問題が見受けられ

表5 建設仮設住宅の入居状況
  (単位:戸、%)
県名 設置戸数 入居戸数 空き戸数 入居率
岩手 13,984 13,567 417 97.0
宮城 22,095 21,659 436 98.0
福島 15,797 13,406 2,391 84.8
茨城 10 10 - 100
栃木 20 20 - 100
千葉 230 230 - 100
長野 55 55 - 100
注(1)  各県で確認できた平成23年度において最も入居率が高かった時点の入居状況である。
注(2)  入居戸数には、他の自治体からの応援職員等の宿泊施設、生活物資の保管場所、談話室等としての利用を含む。

表6  阪神・淡路大震災(平成7年1月17日発生)における建設仮設住宅の入居状況
  (単位:戸、%)
設置戸数 入居戸数 空き戸数 入居率
48,300 46,617 1,683 96.5
注(1)  確認できた最も入居率が高かった時点(平成7年11月15日)の入居状況である。
注(2)  入居戸数には、倉庫利用を含む。

 一方、民間賃貸仮設住宅には、分散して立地していることから、入居した被災者による新たなコミュニティの形成や地方自治体等による支援が建設仮設住宅ほどは行われにくいなどの欠点が見受けられる。
 したがって、大規模な災害時における応急仮設住宅の供与に際しては、建設仮設住宅及び民間賃貸仮設住宅のそれぞれの特性に十分留意しつつ、建設仮設住宅の的確な整備と併せて、民間賃貸仮設住宅をより積極的に活用するべきと思料される。そして、応急仮設住宅の一層の早期供与及びこれに伴う避難所の早期解消、被災者の住環境に対する需要への的確な対応、応急仮設住宅の供与に要する費用の低減等に努める必要があると思料される。

(4) 民間賃貸仮設住宅の供与のための事務処理

ア 民間賃貸仮設住宅を現品により供与するための事務処理

(ア) 都道府県等のあっせんなどによる場合の取扱い

 災害救助法による救助は、都道府県及びその管内の市町村(以下「都道府県等」という。)が、現に救助を必要とする被災者に対して、原則として、現品を供与することなどにより行うものとされている。そして、民間賃貸仮設住宅の供与については、都道府県等が民間賃貸住宅を借り上げた上で被災者に提供する場合は、現品の供与として同法の適用となり、これに要する費用について国庫負担が行われることとなる。このため、都道府県等は、現品の供与として民間賃貸仮設住宅の供与を行う場合には、不動産関係の業界団体等から災害時の協定に基づくなどして提供を受けた民間賃貸住宅の物件情報を用いて被災者に希望する物件をあっせんするなどした上で、当該物件ごとに賃貸借契約を締結して自ら借主となって被災者に提供するという事務処理を行っている。
 そこで、この事務処理について、被災7県において、事務処理の担当者から説明を聴取したところ、次のような状況であった。

〔1〕 民間賃貸住宅物件の被災者へのあっせんについては、不動産関係の業界団体等から提供される民間賃貸住宅の物件情報が大量かつ日々更新されること、被災者の住環境に対する要望が多様であることなどから、対応に多大な時間を要することになった。

〔2〕 民間賃貸仮設住宅の供与に際しては、県が家主と賃貸借契約を締結した上で、県が市と賃貸借契約を締結し、さらに、市が被災者と賃貸借契約を締結していたり、県と被災者と家主が3者で賃貸借契約を締結していたり、県が家主と賃貸借契約を締結した上で被災者に使用許可を与えていたりなどしていた。そして、これらの賃貸借契約を締結するに当たっては、書類の誤記等により生じた手戻りへの対応を行ったり、宅地建物取引業法(昭和27年法律第176号)に基づく仲介業者からの重要事項の説明を物件ごとに口頭で受けたりなどする必要があった。

〔3〕 このため、既に災害救助や復旧・復興作業等のために膨大な作業に対応していたところへ、更に多大な事務負担を強いられることとなり、結果として、業務が混乱するなどして、被災者が民間賃貸仮設住宅に入居するまでに一定期間を要するなどしていた。

 なお、被災7県等は、これらの事務処理に対応するために人員を増強するなどしていた。

(イ) 被災者が既に自ら契約した民間賃貸住宅に入居している場合の取扱い

 厚生労働省は、23年4月に「東日本大震災に係る応急仮設住宅としての民間賃貸住宅の借上げの取扱について」(平成23年4月30日厚生労働省社会・援護局長通知。以下「局長通知」という。)を発し、被災3県(被災3県から他の都道府県へ避難している被災者に対して、避難先の都道府県等が対応した場合を含む。)については、被災者が既に民間賃貸住宅に入居している場合、災害発生時以降に被災者の名義で契約されたものであっても、その契約時以降、都道府県等の名義の契約に置き換えられた場合は、災害救助法を適用し、家賃、敷金、礼金、仲介手数料等(以下「家賃等」という。)を国庫負担の対象とすることとした。
 この局長通知を受けて、被災7県等は、被災者が既に被災者の名義で締結していた賃貸借契約を物件ごとに県等の名義の契約に遡及して置き換えるなどしている。そして、被災7県等は、被災者が家主に既に支払った家賃等について、遡及期間に係る家賃等の債権を家主から被災者に譲渡させた上で県等から被災者に対して当該債権に係る支払を行ったり、家主から被災者へ返還させた上で改めて県等から家主に支払ったりするなど煩雑な事務処理を行っていた。
 被災7県等が自ら契約して民間賃貸住宅に入居していた被災者に上記のような対応を24年3月末までに行っていた件数は、確認できた範囲では、表7 のとおり、民間賃貸仮設住宅の供与戸数の約3割に相当する件数であった。

表7  自ら契約して民間賃貸住宅に入居していた被災者に被災7県等が対応を行っていた件数
  (単位:件、%)
県名 宮城 福島 茨城 栃木 長野
対応件数
(割合)
10,967
(42.0)
4,718
(16.8)
499
(31.3)
142
(15.6)
44
(27.1)
16,370
(28.8)
注(1)  割合は、対応件数を表3 の当該県の供与戸数で除して算出した。
注(2)  岩手、千葉両県については、件数を確認することができなかった。

 これらの中には、被災者は継続して同一の民間賃貸住宅に居住しているのに、現品の供与とするために借主を県等とする名義の置換えを行った際に、県等が、仲介業者へ仲介手数料を支払うとともに、被災者が当初の契約時に支払っていた仲介手数料についても被災者に支払っているなどの事態が、複数の県で多数見受けられた。

 上記(ア) 及び(イ) のとおり、災害発生後、被災自治体は、民間賃貸仮設住宅をより積極的に供与しようとすると、運用通知によって事実上現品の供与が前提とされているため、既に災害救助や復旧・復興作業等の膨大な作業に対応している上に、更に多大な事務負担を強いられることとなる。このため、被災7県では、被災者が民間賃貸仮設住宅に入居するまでに一定期間を要するなどしていた。また、県等が仲介手数料を2回負担しているなどの不合理な事態が見受けられた。

イ 県等のあっせんによらない被災者自らによる民間賃貸仮設住宅の確保

 東日本大震災等においては、多数の被災者が、被災7県等から民間賃貸住宅物件のあっせんを受けることなく自ら不動産業者を訪問するなどして物件を探し、希望物件について被災7県等に当初から又は上記ア(イ) に記載したとおり遡及して賃貸借契約を締結してもらった上で民間賃貸仮設住宅として入居していた。そして、被災7県において、このような経緯を経て被災者が入居していた民間賃貸仮設住宅の戸数は、確認できた範囲では、表8 のとおり、24年3月末までに東日本大震災等において供与された民間賃貸仮設住宅のほとんどを占めていた。

表8  被災者が探した物件を民間賃貸仮設住宅としていた戸数及び割合
  (単位:戸、%)
県名 岩手 福島 茨城 栃木 千葉 長野
戸数
(割合)
3,992
(100)
25,742
(91.8)
1,373
(86.2)
891
(98.3)
590
(95.0)
162
(100)
32,750
(92.7)
注(1)  戸数は、表3 の各県の供与戸数から、被災7県等が被災者に物件のあっせんを行ったとしている戸数を減じて算出した。
注(2)  割合は、被災者が探した物件を民間賃貸仮設住宅としていた各県の戸数を表3の当該県の供与戸数で除して算出した。
注(3)  宮城県については、戸数を確認することができなかった。

 また、被災7県の中には、局長通知を受けて、被災者が自ら不動産業者を訪問するなどして見付けた希望物件を民間賃貸仮設住宅とすることを認めたことから、県があっせんする物件への申込みに取消しが発生したとしている県もあった。そして、当該県は、局長通知が適用される以前においては、被災者のライフスタイルや就学・就労等の事情により、県が提供した民間賃貸住宅の物件情報と被災者の住環境に対する需要が合致せず、民間賃貸仮設住宅の利用が進まなかったとしている。
 これらのことから、不動産関係の業界団体等から災害時の協定に基づくなどして提供を受けた民間賃貸住宅の物件情報を用いて被災自治体が行うあっせんは、必ずしも被災者の住環境に対する需要を満たしていなかったと思料される。

ウ 被災7県等の意見

 東日本大震災等のような大規模な災害時においては、行政庁自体が、重大な被害を受けていたり、災害救助等の膨大な作業の対応に忙殺されていたりしていて、通常の事務処理体制が執れない場合もある。会計検査院には、被災7県に対する会計実地検査の際に、複数の県等から、事務負担の軽減等のために、災害時の民間賃貸仮設住宅の供与については、被災者が支払う家賃等に対して金銭を支給することにより行うという選択肢が認められる必要があるとの意見が多数示された。

エ 金銭の支給による救助における問題点とその対応

 厚生労働省は、前記のとおり、金銭の支給による救助については原則として認めていない。この理由について、同省は、以下のような問題点があるためとしている。

〔1〕 賃貸住宅物件の需要が短期間に高まるため、家賃の上昇を招き財政負担が増大するおそれがあること
〔2〕 被災者に対して、確実かつ適正な救助が行われるかどうか不明確であること
〔3〕 金銭の支給による救助を行う場合、適正に運営するための事務処理体制が必要となること
〔4〕 賃貸住宅物件を自ら選定することが困難な高齢者や早期に住宅確保が必要な者等に対して、その確保ができなくなるおそれがあること
〔5〕 被災者と家主との間の契約において、都道府県が家主に家賃を支払うことは、入居管理を都道府県が家主に一任することにもなり、入居管理や家賃支払いに関し、災害救助法の実施主体である都道府県による責任が不明確になること

 しかし、金銭の支給による救助であっても災害救助法に基づく救助であることには変わりはなく、東日本大震災等のような大規模な災害の場合には弾力的に対処することが重要である。
 したがって、金銭の支給に係る事務処理手順等を整備することなどにより、災害救助法の実施主体である都道府県による責任を明確にするなどして、これらの問題点の解決を図り、都道府県知事が必要と認めたときは、金銭の支給による救助も選択肢の一つとして行えるようにすることを検討する必要がある。その際は、生活保護制度において行われているように、支給された金銭が家賃等として家主等に対して確実に支払われるよう、家主等が被災者に代わって都道府県等から直接受領する方法等を検討するとともに、民間賃貸住宅物件を自ら選定することが困難な高齢者、障害者等や特に早期に住宅の確保が必要な者等に対しては、これまでどおりに現品での供与により対応することなどを検討する必要があると思料される。