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  • 平成24年度 |
  • 第3章 個別の検査結果|第1節 省庁別の検査結果|第2 内閣|平成23年度決算検査報告掲記の意見を表示し又は処置を要求した事項の結果

(1) 情報収集衛星の研究、開発等に関する委託契約等における契約金額を確定させるための調査等の実施状況等について


平成23年度決算検査報告参照

1 本院が表示した意見

内閣官房内閣情報調査室内閣衛星情報センター(以下「衛星センター」という。)は、情報収集衛星の研究、開発、運用等を行っており、これらの業務について三菱電機株式会社等と委託契約等を締結するなどして実施している。しかし、衛星センターは、委託契約に基づき確定調査を実施しているものの、実績工数の確認を十分に行っていなかったり、随時調査を全く実施していなかったり、制度調査について規定を設けていなかったりしていて、同会社による工数の付替えを防止できていないなどの事態が見受けられた。

したがって、衛星センターにおいて、確定調査及び随時調査については、実施項目、実施方法等を定めた要領等を整備するとともに、作業現場の実態や工数集計等の実態等の把握に努め、随時調査については調査の手法等を検討し効果的に実施できるような体制を整備し、制度調査については関係規定等を整備するとともに、実施に当たっては、他の調達機関と連携を図ることなどを検討するよう、内閣総理大臣に対して平成24年10月に、会計検査院法第36条の規定により意見を表示した。

2 当局が講じた処置

本院は、衛星センターにおいて、その後の処置状況について会計実地検査を行った。

検査の結果、衛星センターは、本院指摘の趣旨に沿い、25年4月に確定調査等に関する実施要領を整備するなどして、次のような処置を講じていた。

ア 確定調査及び随時調査について、実施項目、実施方法等を定め、契約相手方の担当者から聴取を行うなどして作業の実態等を把握することとし、また、抜き打ち調査を実施できることとするなどして、効果的に調査を実施できる体制を整備した。

イ 制度調査について、実施項目、実施方法等を定め、他の調達機関と連携して調査を実施できることとした。また、制度調査を実施する監査官を配置するなど実施体制を整備した。