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  • 平成24年度 |
  • 第3章 個別の検査結果 |
  • 第1節 省庁別の検査結果 |
  • 第5 総務省 |
  • 平成23年度決算検査報告掲記の意見を表示し又は処置を要求した事項の結果

(2) 電波資源拡大のための研究開発に関する契約等における額の確定のための検査の実施状況等について


平成23年度決算検査報告参照

1 本院が表示した意見

総務省は、三菱電機株式会社(以下「三菱電機」という。)との間で契約を締結し、情報通信分野における研究、開発等を行っている。しかし、電波資源拡大のための研究開発の契約においては、額の確定のための検査が適切に実施されていなかったり、工数付替え等の不正等の行為に対する違約金の規定が設けられていなかったりしていることなどから、三菱電機による過大請求事案には対応できていないなどの事態が見受けられた。

したがって、総務省において、実際の発生工数、原価計算の実態等の把握が行えるよう検査の手法等を見直すなど、額の確定のための検査の充実及び強化を図ったり、電波資源拡大のための研究開発に関する契約に違約金に関する契約条項を設けたり、三菱電機に対して、過年度の契約における工数付替え等の有無について、文書により調査を徹底するよう求めたりするよう、総務大臣に対して平成24年10月に、会計検査院法第36条の規定により意見を表示した。

2 当局が講じた処置

本院は、総務本省において、その後の処置状況について会計実地検査を行った。

検査の結果、総務省は、本院指摘の趣旨に沿い、次のような処置を講じていた。

  • ア 25年7月に総務省の担当部署へ事務連絡を発し、額の確定のための検査について、実施項目、実施方法等を定め、工数計上を行った契約相手方の担当者から聴取を行うなどして作業の実態等を把握することとし、また、抜き打ち検査を実施できることとするなどして、額の確定のための検査の充実及び強化を図った。
  • イ 25年4月に、電波資源拡大のための研究開発に関する契約に虚偽の資料提出に対して過払金等と同一の額の違約金を賦課する条項を設けた。
  • ウ 25年3月に三菱電機に対して依頼文書を発し、24年度以前に総務省と契約を締結した調達案件における工数付替え等の有無について調査を徹底するよう求めた。