平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境汚染は、我が国にとって甚大な被害をもたらした。
このような状況の下、住民の安心・安全の確保を図るとともに、被災した地域における早期の復興・再生を図るためには、環境汚染に対処するための除染が迅速に実施されることが重要である。
本報告書は、以上のような状況等を踏まえて、原子力発電所の事故により生じた環境汚染に対処するために実施されている除染について検査を実施し、その状況を取りまとめたことから、会計検査院法(昭和22年法律第73号)第30条の2の規定に基づき、会計検査院長から衆議院議長、参議院議長及び内閣総理大臣に対して報告するものである。