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  • 平成25年度 |
  • 第3章 個別の検査結果 |
  • 第1節 省庁別の検査結果 |
  • 第9 厚生労働省 |
  • 平成24年度決算検査報告掲記の意見を表示し又は処置を要求した事項の結果

(6)試験研究機関に所属する研究者に交付された厚生労働科学研究費補助金の経理等について


平成24年度決算検査報告参照

1 本院が求めた是正改善の処置

厚生労働省は、研究者等に対して厚生労働科学研究費補助金(以下「厚労科研費」という。)を交付しているが、研究者による不正な使用等が後を絶たないことなどから、研究機関等において、公的研究費の使用等の規則の整備や管理、監査の体制整備等に取り組むこととしている。そして、厚生労働省の試験研究機関に所属する研究者に交付される厚労科研費の経理等の事務については、同省が発した通知に基づき、研究者が所属する試験研究機関の長に必ず委任し、試験研究機関において、適切な経費の管理が可能な事務体制を整備したり、内部監査の体制を整備したりすることとなっている。しかし、試験研究機関において、研究費の使用等の規則を整備していないことから、研究者本人が物品の発注業務を行うなどしている事態や、内部監査においてこれを看過するなどしている事態が見受けられた。

したがって、厚生労働省において、試験研究機関に対して、国の会計法令に準じた内部規程を整備してこれに従って物品の発注業務等を行うことや、厚労科研費の管理及び経理の体制が適切に整備されているかについても十分に留意するなどして内部監査を適切に行うことを指導し監督して、試験研究機関において、内部規程を整備し、これに従って発注業務等を行わせるとともに、厚労科研費の管理及び経理の体制についても十分に留意して内部監査を行わせるよう、厚生労働大臣に対して平成25年10月に、会計検査院法第34条の規定により是正改善の処置を求めた。

2 当局が講じた処置

本院は、厚生労働本省等において、その後の処置状況について会計実地検査を行った。

検査の結果、厚生労働省は、本院指摘の趣旨に沿い、次のような処置を講じていた。

ア 厚生労働本省は、試験研究機関に対して通知を発して、25年10月から厚労科研費により物品を購入する場合は、国の会計法令に準じた内部規程を整備した上でこれに従って発注業務等を行うことや、厚労科研費の管理及び経理の体制が適切に整備されているかについても十分に留意するなどして内部監査を適切に行うことを指導し監督した。

イ 試験研究機関は、アの通知に基づき、25年10月から厚労科研費により物品を購入する場合は、国の会計法令に準じた内部規程を整備した上でこれに従って発注業務等を行うとともに、26年6月に内部監査の規程を改正するなどして、厚労科研費の管理及び経理の体制についても十分に留意して内部監査を行うこととした。