ページトップ
  • 平成27年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第1節 省庁別の検査結果|
  • 第12 国土交通省|
  • 平成26年度決算検査報告掲記の意見を表示し又は処置を要求した事項の結果

(2)国有港湾施設の管理及び使用について


平成26年度決算検査報告参照

1 本院が要求した適宜の処置及び求めた是正改善の処置並びに表示した意見

国土交通省は、港湾法(昭和25年法律第218号)等に基づき、港湾施設を整備しており、直轄事業で整備するなどした港湾施設(以下「国有港湾施設」という。)のうち、公共用財産として区分されたものは、国土交通省が所管し、港湾管理者へ管理委託等することとなっている。しかし、公共用財産として管理委託された国有港湾施設について、港湾管理者から一時的な専用使用等の許可(以下「使用許可」という。)を受けずに港湾運送業者、倉庫業者等の港湾事業者に専用使用されていて公共利用の確保がされていない事態、港湾管理者から使用許可を受けた特定の港湾事業者が恒久的な建築物等を設置し長期間にわたり継続的に専用使用していて公共利用の確保がされていない事態及び公共用財産とされていない野積場として管理され又は使用されている事態が見受けられた。

したがって、国土交通大臣に対して平成27年10月に、次のとおり是正の処置を要求し及び是正改善の処置を求め、並びに意見を表示した。

  • ア 港湾管理者に対して、使用許可を受けずに専用使用されている国有港湾施設について是正のために必要な処置を執るよう指示するとともに、公共用財産である国有港湾施設を適切に管理するよう周知すること(会計検査院法第34条の規定により是正の処置を要求し及び是正改善の処置を求めたもの)
  • イ 地方整備局等及び港湾管理者に対して、「国有港湾施設等処理要領について」(以下「処理要領」という。)等について周知徹底することなどにより、公共用財産である国有港湾施設の管理及び使用が適切に行われるように検討すること(同法第36条の規定により意見を表示したもの)

2 当局が講じた処置

本院は、国土交通本省において、その後の処置状況について会計実地検査を行った。

検査の結果、国土交通省は、本院指摘の趣旨に沿い、次のような処置を講じていた。

ア 27年12月に、使用許可を受けずに専用使用されている国有港湾施設を管理する港湾管理者に対して通知を発して、速やかに事態を把握し、是正のために必要な処置を執るよう指示するとともに、全ての港湾管理者に対して通知を発したり、28年1月に会議を実施したりするなどして、公共用財産である国有港湾施設を適切に管理するよう周知した。

イ 公共用財産である国有港湾施設の管理及び使用が適切に行われるよう検討を行い、28年6月に地方整備局等及び港湾管理者に対して事務連絡を発したり、地方整備局等及び港湾管理者の担当者等を対象とした会議等を実施したりすることにより、処理要領等を周知徹底するなどした。