年度等 | 生産調整対策 | 背景 | 目的 | |
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食管法施行期 | 昭和44 | 稲作転換対策 | 米の需給が大幅に緩和しており、今後、米が相当過剰となる見通しである一方、畜産物、野菜等の需要が増大しているものの、これらの生産が需要に対応していない状況 |
需要に応じた農業生産を進めるため、稲から飼料作物、園芸作物等への自主的な作付転換に誘導し、昭和44年度に1万haを対象として作付転換を進めること |
45 | 米生産調整対策 | 米の消費が減退する一方、生産が著しく増加しているため、米が恒常的に過剰な状況 |
米の需給の均衡を図るため、水稲から稲以外の作物への作付転換等を推進し、昭和45年度に100万t以上の生産調整を推進すること |
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46~50 | 米生産調整及び稲作転換対策 | 米が恒常的に過剰状態にある一方、需要の増大が期待される飼料作物、園芸作物等の生産が需要に対応していない状況 |
米の生産調整を更に行うとともに、水稲から他の作物等への作付転換を行うこと |
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51、52 | 水田総合利用対策 | 米の過剰基調が続くとともに、転作が十分に定着せず、他方、増産が必要な米以外の農産物がある状況 |
総合的な食料自給力の向上を図るため、農産物の需要動向に対応した水田の総合的な利用を推進すること |
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53~61 | 水田利用再編対策 | 米の過剰基調が一層強まるとともに、増産の必要な農産物の生産が停滞している状況 |
農産物の需要の動向に即した総合的な食料自給力の向上を図るため、生産振興の必要な農産物の生産拡大、農業の中核的担い手等への水田利用の集積及び高度化を促進すること |
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62~ 平成4 |
水田農業確立対策 | 米の潜在的な需給ギャップが引き続き拡大する傾向となるとともに、それまで転作に力点が置かれ、稲作の生産性の向上を図る観点が希薄であったことから、稲作を含めた水田農業全体の構造改革による効率化が必須の課題となっている状況 |
農業の担い手を中心とした生産組織の育成や規模拡大を進めつつ、稲作と転作の合理的な組合せによる地域輪作農法の確立を促進することにより、水田利用の高度化、生産性の向上、需要に応じた米の計画的な生産及び品質面も含めた需要の動向に即した農産物の生産を推進すること |
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5~7 | 水田営農活性化対策 | 米の潜在的な需給ギャップが依然として生じていたことから、引き続き生産調整が必要であるとともに、米の生産面で良質米への志向が強まっていて、多様な需要に適切に対応できていない状況 |
生産組織の育成や規模拡大を進めつつ、稲作と転作を組み合わせた生産性の高い水田営農の確立、他用途利用米を含む望ましい米づくりの推進による米の制度別・用途別の需給均衡を図るとともに、生産者の創意工夫と地域の自主性が活かされる生産体制の確立に向けた条件整備を推進すること |
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食糧法施行期 | 8、9 | 新生産調整推進対策 | 米の潜在的な生産力が需要を大きく上回っている状況下において、引き続き生産調整を行うことが必要な状況 |
需給に応じた価格形成等の市場原理の導入や規制緩和を通じた流通の合理化、生産者の主体的取組等を重視するという食糧法の理念を踏まえて、生産調整の実効性の確保、生産者・地域の自主性の尊重及び望ましい営農の実現に重点を置いてその推進を図ること |
10、11 | 緊急生産調整推進対策 | 大幅な需給緩和状況による自主流通米の価格の下落が生じている状況 |
緊急に生産調整規模を拡大して、早期に需給均衡の回復を図るとともに、大豆、麦、飼料作物等の作物を取り込み、稲作及び転作を一体とした望ましい水田営農を確立し、水田の有効活用と合理的な営農の実現を図ること |
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12~15 | 水田農業経営確立対策 | 米について、需給の不均衡が拡大していたり、産地ごとの価格、販売動向等に格差が生じていたりする一方、転作は暫定的に行うという意識が強く、転作の定着及び拡大が図られていない状況 |
農業者において、需要に応じた米の計画的生産が進められるようにするとともに、水稲の作付けを行わない水田を有効活用して、自給率の低い麦、大豆、飼料作物等の本格的生産の定着及び拡大を推進することにより、米、麦、大豆、飼料作物等を適切に組み合わせた収益の高い安定した水田農業経営を確立すること |
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改正食糧法施行期 | 16~21 | 水田農業構造改革対策 | これまでの水田農業に係る政策においては、生産調整の推進が至上命題化し、地域の関係者の精力がその他の生産対策や経営対策に向けられにくかったこと、他の農業分野に比べて担い手の育成が遅れ生産構造が脆弱であったこと、生産調整に関する助成措置が全国一律の要件及び単価であり、地域の特色を生かした産地づくりの観点に欠けていたこと、需要に応じた米の計画的生産という意図が農業者に伝わりにくかったことなどの状況 |
これまでの生産調整に関するメリット措置を抜本的に見直すとともに、米政策改革大綱に基づき、水田の利活用の促進と多面的機能の発揮等を図り、米づくりの本来あるべき姿の実現を図ること |
22 | 戸別所得補償モデル対策 | 農業従事者が減少及び高齢化しているとともに、農業所得が激減しているなどの厳しい状況 |
意欲ある農業者が農業を継続できる環境を整え、国内農業の再生を図ることで、食料自給率の向上を図るとともに、農業の有する多面的機能が将来にわたって適切かつ十分に発揮されるようにすること |
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23、24 | 農業者戸別所得補償制度 | |||
25 | 経営所得安定対策 | |||
26 | 経営所得安定対策等 | 国土が狭く、農地面積も限られている我が国において、国民の主食である米の安定供給のほか、食料自給率・自給力の向上、多面的機能の維持強化等を図るためには、持続性に優れた生産装置である水田を最大限に有効活用することなど |