(1件 不当と認める国庫補助金 15,338,999円)
部局等 | 補助事業者等 (事業主体) |
補助事業等 | 年度 | 事業費 (国庫補助対象事業費) |
左に対する国庫補助金等交付額 | 不当と認める事業費
(国庫補助対象事業費) |
不当と認める国庫補助金等相当額 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
千円 | 千円 | 千円 | 千円 | |||||
(267) | 山口県 | 山口県 | 河川等災害復旧 | 26、27 | 24,300 (24,300) |
16,208 | 22,997 (22,997) |
15,338 |
この補助事業は、山口県が、周南市大字小松原地内の二級河川島田川において、豪雨により被災した護岸等を復旧するために、護岸の築造、根固工の敷設等を実施したものである。このうち、根固工(延長41.0m)は、護岸の基礎を保護するために、コンクリート製ブロック(以下「根固ブロック」という。)を基礎前面の河床に敷設したものである。
同県は、根固工等の設計を「建設省河川砂防技術基準(案)同解説」(社団法人日本河川協会編。以下「技術基準」という。)等に基づいて行っており、幅1.368mの根固ブロックを2列、計2.736m敷設することとし、これにより施工していた(参考図1参照)。
しかし、技術基準等によれば、護岸の破壊の契機となる護岸の基礎前面の洗掘を生じさせないために必要となる根固ブロックの敷設幅(以下「必要敷設幅」という。)は、根固ブロック1列分以上の平坦幅(以下「必要平坦幅」という。)に加えて、その前面で河床が低下した場合に低下した河床部分に向けて生ずる斜面の長さ(勾配30度と見込むため河床が低下した深さの2倍となる。)に相当する幅(以下「斜面長相当幅」という。)を確保することとされている。本件根固工の場合、同県は河床の低下を0.9mと想定したことから斜面長相当幅は1.8mとなり、この斜面長相当幅1.8mを根固ブロックにより覆う設計とすべきであったのに、斜面長相当幅を覆うための根固ブロックの幅1.368mは、斜面長相当幅1.8mに対して0.432m不足していた(参考図2参照)。
このため、本件根固工は、斜面長相当幅1.8mのうち根固ブロックが敷設されている1.368mを除いた0.432mは根固ブロックにより河床が覆われておらず、護岸の基礎前面に洗掘を生じさせるおそれがある状況となっていた。
したがって、本件根固工は、設計が適切でなかったため、護岸の基礎を洗掘から保護できない構造となっていて、本件護岸、根固工等(これらの工事費相当額22,997,000円)は、工事の目的を達しておらず、これに係る国庫補助金相当額15,338,999円が不当と認められる。
このような事態が生じていたのは、同県において、根固工の必要敷設幅に対する理解が十分でなかったことなどによると認められる。
(参考図1)
施工直後の根固工の断面概念図
(参考図2)
洗掘により河床が低下した後の根固工の断面概念図