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  • 平成28年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第1節 省庁別の検査結果|
  • 第11 国土交通省|
  • 平成27年度決算検査報告掲記の意見を表示し又は処置を要求した事項の結果

(6) 離島航路運営費等補助金の交付額の算定方法等及びその審査について


平成27年度決算検査報告参照

1 本院が表示した意見

国土交通省は、離島航路整備法(昭和27年法律第226号)に基づき、離島航路を運営する事業者(以下「補助事業者」という。)に対して、離島航路運営費等補助金(以下「補助金」という。)を交付している。補助金の額は、都道府県、補助事業者等の地域の関係者が組織した協議会等により策定された生活交通ネットワーク計画(平成27年度以降は生活交通確保維持改善計画)に基づく離島航路の運営事業を対象として、補助事業者が対象航路ごとに作成した航路損益見込計算書(以下「見込計算書」という。)における欠損額を基準として算定することとなっている。そして、国土交通省は、補助対象経費の2分の1に相当する額について、予算の範囲内において補助金の額として内定して(以下、内定の際に行われる審査を「内定時の審査」といい、内定した補助金の額を「内定額」という。)、補助事業の実施前に補助事業者に通知を行っている。補助事業者は、補助事業の実施後に、実際の収支実績に基づく航路損益計算書等を国土交通省に提出し、同省は、これを審査して交付決定及び最終的な補助金の額の確定を行うこととしており、原則として内定額をそのまま補助金の額として確定している。しかし、国土交通省において、見込計算書における収益及び費用の科目別の見込額(以下「科目別見込額」という。)の算定方法が補助事業者によって区々となっているのに、見込計算書上で算定方法や算定理由が把握できず、補助事業者間の公平性が確保されていないおそれがある事態、また、内定時の審査過程が書面に残されていなかったり、補助事業者が経営改善を行っているか書面で確認できない状況で補助金の額の確定における審査を行っていたりしている事態が見受けられた。

したがって、国土交通省において、補助事業者に対して見込計算書の提出に当たって科目別見込額の算定方法等を具体的に示すよう周知したり、内定時の審査における科目別見込額の審査方法を具体的に定めるよう検討し、また、補助金の額の確定における審査に当たり、実績額と科目別見込額の差額が生じた理由等を補助事業者から報告させる方法を具体的に定めるよう検討したりするよう、国土交通大臣に対して28年10月に、会計検査院法第36条の規定により意見を表示した。

2 当局が講じた処置

本院は、国土交通本省において、その後の処置状況について会計実地検査を行った。

検査の結果、国土交通省は、本院指摘の趣旨に沿い、次のような処置を講じていた。

ア 29年6月に補助金の実施要領を改正して、科目別見込額の算定方法について、過去3年間の実績の平均値等を用いることを原則とすること、それ以外の算定方法を採用する場合は理由を明記することなどを定めて、補助事業者に対して周知した。

イ 同月に補助金の交付要綱等を改正して、内定時の審査に当たり、補助事業者が科目別見込額の算定方法として原則以外の方法を採用している場合は、当該科目別見込額の妥当性を審査し、審査結果を記録すること、また、補助金の額の確定における審査に当たり、補助事業者に実績額と科目別見込額との比較表を作成させて、大幅な差異がある科目はその理由を明記させてこれを提出させることとした。