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  • 平成29年11月|

租税特別措置(相続税関係)の適用状況等について


別表5 租税特別措置等に係る政策の事前評価書(抜粋)

政策評価の対象とした租税特別措置等の名称 非上場株式等についての相続税・贈与税の納税猶予制度の見直し
評価実施時期及び分析対象期間 評価実施時期:平成28年8月
分析対象期間:平成25年度~31年度
必要性等 政策目的及びその根拠 《租税特別措置等により実現しようとする政策目的》
多様な就業の機会を提供すること等により我が国の経済の基盤を形成している中小企業の事業承継を円滑化することにより、中小企業の事業活動の継続を実現し、雇用の確保や地域経済の活力維持につなげる。(略)
達成目標及びその実現による寄与 《達成目標》
相続税・贈与税の負担によって、事業承継に支障を来している中小企業経営者について、円滑な事業承継を実現し、事業の継続・発展を通じた雇用の確保や経済活性化を図る。
《租税特別措置等による達成目標に係る測定指標》
本税制を適用するための前提となる経営承継円滑化法に基づく経済産業大臣の認定(平成29年度以降は都道府県知事の認定)を受けた者の数とする。
《政策目的に対する租税特別措置等の達成目標実現による寄与》
本税制は、適用者に対して、相続税・贈与税の申告期限から5年間、雇用の平均8割以上を確保する等の要件を課していることから、政策目的である中小企業の事業活動の継続の実現と、それに伴う雇用の確保や地域経済の活力維持に寄与する。
有効性等 適用数等 <経営承継円滑化法に基づく認定件数の実績>
(略)
減収額 (参考)相続税・贈与税の納税猶予適用額見込み
(略)
効果・税収減是認効果 《税収減を是認するような効果の有無》
本税制を利用している企業は、雇用も含めた地域経済の基盤を担っており、対象企業の平均売上額は19億円、平均雇用人数は60人である。
利用者のうちの約7.9%が本税制を利用しなければ廃業を検討していたと回答しており、これを平成27年の利用件数に当てはめると456件のうち36社程度になる。これは684億円の売上げと、1140人の雇用に相当すると考えられ、本税制があったことにより喪失を免れた、直接の効果であると考えられる。
また、平成23年に中小企業庁が実施した別の調査では、雇用1人当たりの経済波及効果は1437万円程度と試算されており、1140人の雇用は160億円程度の波及効果があったと考えられる。
本税制の効果は減収額を上回っていることから、税収減を是認する効果が認められると言える。(略)
相当性 租税特別措置等によるべき妥当性等 (略)中小企業の安定的な経営には経営者が一定割合の株式を先代経営者から承継し保有することが望ましいが、相続時の税負担に対応するため、これらを処分して資金を調達する事例や、借入れを行う事例も生じている。
こうしたことから、相続税・贈与税の負担軽減を図ることにより中小企業の円滑な事業承継を実現し、事業継続を通じた地域経済への貢献、雇用の確保に繋げるためには、本税制を措置することが妥当である。