(5件 不当と認める国庫補助金 86,163,000円)
部局等 |
補助事業者等 (事業主体) |
補助事業等 | 年度 |
事業費
国庫補助対象事業費
|
左に対する国庫補助金等交付額 | 不当と認める事業費
国庫補助対象事業費
|
不当と認める国庫補助金等相当額 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
千円 | 千円 | 千円 | 千円 | |||||
(226) | 埼玉県 |
所沢市 |
循環型社会形成推進交付金等 | 26~28 | 3,472,092 (2,737,147) |
1,368,573 | 22,844 (22,844) |
11,422 |
(227) | 同 | 飯能市 |
循環型社会形成推進交付金 | 27~29 | 1,422,828 (1,268,852) |
422,950 | 15,231 (15,231) |
5,077 |
(228) | 千葉県 |
印西地区環境整備事業組合 | 二酸化炭素排出抑制対策事業費交付金 | 27~29 | 2,268,000 (1,814,400) |
907,200 | 3,096 (3,096) |
1,548 |
(229) | 高知県 |
香南清掃組合 | 循環型社会形成推進交付金 | 25~28 | 7,535,484 (5,829,505) |
1,943,168 | 19,479 (19,479) |
6,493 |
(230) | 鹿児島県 | 指宿広域市町村圏組合 | 同 | 26~29 | 4,642,087 (3,925,003) |
1,242,261 | 374,072 (374,072) |
61,623 |
(226)―(230)の計 | 19,340,491 (15,574,907) |
5,884,152 | 434,722 (434,722) |
86,163 |
これらの交付金事業は、5事業主体が、循環型社会形成の推進に必要な廃棄物処理施設の整備等を実施したものである。
循環型社会形成推進交付金交付取扱要領(平成17年4月環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長通知)及び二酸化炭素排出抑制対策事業費交付金(先進的設備導入推進事業)交付取扱要領(平成27年4月環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長通知。以下、これらを合わせて「取扱要領」という。)によれば、エネルギー回収推進施設及びマテリアルリサイクル推進施設を整備する事業や既存のごみ焼却施設の長寿命化のための基幹的設備改良事業等において交付金の交付の対象となるのは、廃棄物の処理に直接必要な設備等から成る施設の建設や地球温暖化対策等に資する設備等の改良とされている。
しかし、5事業主体は、エネルギー回収推進施設における見学者ホール等の廃棄物の処理に直接必要な設備等に該当しない建築物等の整備等に要した費用計434,722,000円を交付対象事業費に含めていた。
したがって、上記建築物等の整備等に要した費用434,722,000円は交付金の交付の対象とは認められず、これに係る交付金相当額計86,163,000円が不当と認められる。
このような事態が生じていたのは、5事業主体において交付金事業における交付の対象についての理解が十分でなかったこと、4県において本件交付金事業の実績報告書の審査及び5事業主体に対する指導が十分でなかったことなどによると認められる。
前記の事態について、事例を示すと次のとおりである。
<事例>
指宿広域市町村圏組合は、エネルギー回収推進施設及びマテリアルリサイクル推進施設を整備する事業として、指宿市十二町地内に所在する指宿広域クリーンセンターにおいて、工場棟及び管理棟を合築するなどの建設工事を事業費4,642,087,200円(交付対象事業費3,925,003,000円、交付金交付額1,242,261,000円)で実施し、上記の両施設において共用する見学者ホール等の建築に要した費用全てを交付対象事業費に含めていた。
しかし、エネルギー回収推進施設における見学者ホール等は、取扱要領によると、廃棄物の処理に直接必要な設備等に該当しないため交付の対象とはならず、エネルギー回収推進施設に係る分の建築に要した費用は、交付対象事業費に含めることができない費用であった。
したがって、前記の交付対象事業費3,925,003,000円から上記エネルギー回収推進施設の見学者ホール等の建築に要した費用を除くなどして適正な交付対象事業費を算定すると3,550,931,000円となり、適正な交付金交付額は1,180,638,000円となって、交付金相当額61,623,000円が過大に交付されていた。