(4件 不当と認める国庫補助金 11,485,154円)
部局等 |
補助事業者等 (事業主体)
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補助事業等 |
年度 |
事業費
国庫補助対象事業費
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左に対する国庫補助金等交付額 | 不当と認める事業費
国庫補助対象事業費
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不当と認める国庫補助金等相当額 | 摘要 |
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千円 | 千円 | 千円 | 千円 | ||||||
(155) | 岩手県 |
岩手県 |
床上浸水対策特別緊急 |
27~29 | 64,835 (64,835) |
32,417 | 8,252 (8,252) |
4,126 | 減価相当額及び処分利益の額を誤っていたもの(通信線等) |
(156) | 神奈川県 | 横浜市 |
防災・安全交付金(河川) |
29、30 | 94,518 (94,518) |
31,506 | 3,750 (3,750) |
1,250 | 減価相当額を誤っていたもの(通信線等) |
(157) | 京都府 |
京都市 |
同 | 29、30 | 43,658 (43,658) |
14,552 | 13,047 (13,047) |
4,349 | 減価相当額を誤るなどしていたもの(配水管等) |
(158) | 山口県 |
山口県 |
社会資本整備総合交付金 (河川) |
24、28 | 73,649 (73,649) |
36,824 | 3,519 (3,519) |
1,759 | 減価相当額及び処分利益の額を誤っていたもの(通信線等) |
(155)―(158)の計 | 276,663 (276,663) |
115,301 | 28,569 (28,569) |
11,485 |
これらの交付金事業等は、河川事業において、事業を行う上で支障となる通信線、配水管等の所有者である電気通信事業者又は水道事業者に対し、移設に要する費用を補償するものである。
事業主体は、本件補償費の算定について、「公共事業の施行に伴う公共補償基準要綱」(昭和42年閣議決定)、「公共補償基準要綱の運用申し合せ」(昭和42年用地対策連絡会。以下、これらを合わせて「公共補償基準」という。)等に基づき行うこととしている。
公共補償基準等によれば、公共事業の施行に伴い、既存公共施設等の管理者が、機能の廃止等が必要となる既存公共施設等の代替の公共施設等を建設する場合においては、当該公共施設等を建設するために必要な費用から、既存公共施設等の機能廃止の時までの財産価値の減耗分(以下「減価相当額」という。)並びに既存公共施設等を売却することなどにより得るであろう処分利益及び発生材価格を控除するなどして補償費を算定することとされている。そして、当該公共施設等を建設するために必要な費用は、原則として、既存公共施設等と同等の公共施設等を建設することにより機能回復を行う費用(以下「復成価格」という。)とされ、減価相当額については、既存公共施設等の復成価格に基づき、経過年数、残価率等を考慮して算定することとされている。
しかし、2県及び2市において、補償費の算定に当たり、減価相当額を復成価格に基づき算定すべきところ誤って既存公共施設の材料費や減価償却累計額を基にするなどして過小に算定していたり、処分利益の一部を控除していなかったりなどしていたため、補償費が計28,569,621円過大に算定されていて、これらに係る交付金等相当額計11,485,154円が不当と認められる。
このような事態が生じていたのは、2県及び2市において、補償費の算定に当たり、公共補償基準等における減価相当額及び処分利益の取扱いについての理解が十分でなかったことなどによると認められる。
前記の事態について、事例を示すと次のとおりである。
<事例>
京都市は、一級河川西羽束師(にしはづかし)川支川護岸改修工事に伴い支障となる道路下に埋設された配水管等の所有者である京都市水道事業者に対し、配水管等の移設に要する費用の補償として計43,658,759円(交付対象事業費同額、交付金交付額計14,552,919円)を支払っている。
同市は、本件補償費の算定において、配水管等を建設するための費用から控除する減価相当額を、既存の配水管等の財産台帳における減価償却累計額を基に1,218,261円と算定していた。
しかし、公共補償基準等によれば、減価相当額は、既存の配水管等の財産台帳における減価償却累計額を基に算定するのではなく、既存の配水管等と同等の配水管等の復成価格に基づいて算定すべきであった。
したがって、既存の配水管等と同等の配水管等の復成価格を基に算定した減価相当額14,255,692円を控除するなどして適正な補償費を算定すると30,611,328円となり、本件補償費43,658,759円は、これに比べて13,047,431円(これに係る交付金相当額4,349,143円)過大となっていた。