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  • 国会からの検査要請事項に関する報告(検査要請)|
  • 会計検査院法第30条の3の規定に基づく報告書|
  • 令和3年4月

高速道路に係る料金、債務の返済等の状況に関する会計検査の結果について


別図表3 業務点検結果のポイント

民営化の目的等 現状:成果○と課題▲ 今後必要な取組(主な事項)
1. 有利子債務の確実な返済

○ 有利子債務を着実に返済
[37.4兆円(民営化時)→29.3兆円(平成26年度期首)]

・現在の低金利を活かし超長期債券の発行等資金調達の更なる工夫債務残高等を踏まえ、株式上場は引き続き経営状況等を慎重に見極め

・債務残高等を踏まえ、株式上場は引き続き経営状況等を慎重に見極め

2. 早期かつ極力少ない国民負担による整備と安全・安心なサービスの提供




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整備

○ 機動性・柔軟性を発揮し、開通前倒しやコスト縮減を達成
[平均約4か月の開通前倒し、約7400億円のコスト縮減]

・建設コスト縮減や開通目標の前倒しに努めつつ整備を推進労務単価等の事業コスト増加要因をコスト縮減と合わせて必要な反映

・労務単価等の事業コスト増加要因をコスト縮減と合わせて必要な反映

機能強化

▲ 大都市流入部渋滞や暫定2車線の安全性、走行性及び災害対応に課題

・集中的なボトルネック対策と暫定2車線区間の賢い機能強化








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老朽化

▲ 笹子トンネル天井板落下事故の発生(平成24年12月)

○ 道路法等を改正し、道路構造物の定期点検を義務化するとともに、大規模更新事業等に着手(26年度首都会社~)

▲ コスト縮減や新技術開発促進のためのインセンティブ助成制度が修繕事業に活用しにくく、実績も少ない[新設・改築23件⇔ 修繕1件(26年度実績)]

▲ 会社間で特車許可基準や違反車への割引停止措置が一部異なる。

・道路構造物の定期点検義務化等を踏まえた計画的な老朽化対策の推進

・インセンティブ助成制度の修繕分野における運用改善及び大規模更新事業への積極的な活用

・大型車の適正な運行のための特車許可基準や違反車両への割引停止措置の統一化

災害・事故

▲ 大雪で中央道の長期通行止めが発生。除雪費が管理費全体に影響 [26年2月:81時間]

▲ 逆走事故が2日に1回の割合で発生し社会問題化

・大雪時に会社経営を圧迫することなく資金を確保するための対策

・高齢化社会の進展を踏まえた逆走対策の強化

・手続迅速化のために、権限代行手続を更に簡素化・包括化

管理状況
コスト削減

○ 管理コストを17年度までに3割削減

▲ 近年、老朽化の進行に伴いメンテナンス関連費用は増加傾向

・アウトカム指標等を活用して、事象に応じて適切

3. 民間のノウハウの発揮による多様なサービスの提供






料金制度

○ 持続可能性や重複適用等に大きな課題があった料金割引を再編

○ 整備重視から利用重視の料金へ転換(26年4月~)

・大都市圏の新たな料金体系の導入と将来的な動的料金の実施

企画割引

○ 周辺地域や観光施設等と連携した企画割引を実施 [35件(26年度)]

・観光振興等のための企画割引制度の柔軟な運用(複数割引の合算、複数年実施及び地方の協力)

ETC

○ 時間帯割引や車種に応じたETC割引の導入により、ETC利用率約9割を達成し、多様な効果を発現(料金所渋滞の解消等)

・ETC利用率の更なる向上による料金収受業務経費の削減努力

・ETC2.0の早期普及に向けた促進策の実施






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SA・PA

○ 店舗多様化や施設充実によりサービスが格段に向上 [売上高約4000億円(18年度)→約4900億円(26年度)]

・地域振興や活性化の核となるSA・PAの展開(地域のゲートウェイとしての機能強化、一般道からのゲート設置等)

ガソリン
スタンド

▲ 燃費向上やガソリン需要減少に伴うガソリンスタンド空白区間が存在[ガソリンスタンド間距離100km以上の空白区間83か所(27年4月現在)]

・路外ガソリンスタンドの活用や、大規模災害対応を考慮した高速道路事業による整備等の方策の検討

新事業

▲ 民間のノウハウをいかした新事業や海外展開が小規模

・経営戦略を踏まえつつ、新事業や海外事業展開を精力的に推進

4. 経営・業務・組織運営 高速道路株式会社

○ 賃借料を着実に支払い、営業利益を安定的に計上

○ ファミリー企業は整理し、グループ内の連結子会社化し、連結決算の対象となり、会計を明瞭にして透明化

○ グループ経営により会社本体の社員数や平均給与を抑制

▲ 一方、グループ全体の社員数は管理延長の増加や老朽化の進行に伴う点検強化や補修等への対応に伴い増加傾向

・将来の経営基盤となる関連事業への積極的な取組み

・子会社が行う業務範囲の適宜点検等、グループ全体としての効率性を常に確認

・これまでの入札契約等の不適切な事案の発生を踏まえた再発防止策の一層の強化

・子会社からの外注について一層の透明性を確保

高速道路機構 ○ 最小限の85名の体制を維持しつつ、着実に業務を推進 ・有利子債務の早期かつ着実な返済の推進