(1件 不当と認める国庫補助金 2,940,000円)
部局等 |
補助事業者等 |
間接補助事業者等 |
補助事業等 |
年度 |
事業費
国庫補助対象事業費
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左に対する国庫補助金等交付額 |
不当と認める事業費
国庫補助対象事業費
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不当と認める国庫補助金等相当額 |
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千円 | 千円 | 千円 | 千円 | ||||||
(218) | 九州農政局 |
佐賀県 |
武雄市農業委員会
(事業主体) |
農地利用最適化交付金 |
30 | 3,381 (3,381) |
3,381 | 2,940 (2,940) |
2,940 |
この交付金事業は、農地利用最適化交付金事業実施要綱(平成28年27経営第3278号農林水産事務次官依命通知。以下「要綱」という。)等に基づき、農林水産省が、農業委員会による農地利用の最適化に向けた活動を推進するために、その活動及び成果の実績に応じて、農業委員会に所属する農業委員等の報酬の財源として、都道府県を通じて交付金を交付するものである。
要綱によれば、交付金のうち農地利用の最適化に向けた活動の実施により成果を上げた農業委員会を対象として交付される交付金(以下「成果実績交付金」という。)の額は、次式のとおり、担い手への農地集積の指標等に基づき付与される評価点に、現に在任している農業委員等の人数等を乗ずるなどして算定することなどとされている。そして、当該評価点は、事業実施年度の12月末日時点における農地集積面積(注1)を耕地面積(注2)で除して得た割合(以下、この割合を「農地集積率」という。)が90%以上であるなどの一定の要件(以下「集積率要件」という。)を満たした場合等には所定の点数が付与されるものの、それ以外の場合には0点が付与されることとされている。
武雄市農業委員会(以下「市農業委員会」という。)は、平成30年度の成果実績交付金の額の算定に当たり、武雄市から提供を受けた農地集積面積の数値により農地集積率を計算した結果、91.0%であったことなどから、集積率要件を満たし、所定の点数が評価点として付与されるとしていた。そして、市農業委員会は、当該農地集積面積の数値が記載された実績報告書を佐賀県に提出して、成果実績交付金2,940,000円を含む交付金計3,381,600円の交付を受けていた。
しかし、上記農地集積面積の数値は、特定農作業受託地(注3)について、誤って、同一の農地が受託者及び委託者の双方の農地集積面積として重複して計上されていたものであって、実際の農地集積面積よりも過大なものとなっていた。そこで、適正な農地集積面積の数値に基づいて農地集積率の計算を行ったところ80.2%となって、集積率要件を満たしていなかった。また、市農業委員会は、所定の点数が評価点として付与される他の要件も満たしていなかった。これらのことから、本来付与される評価点は0点であった。
したがって、正しい評価点により成果実績交付金の額を算定すると0円となるため、市農業委員会が交付を受けた交付金のうち、成果実績交付金2,940,000円が過大となっていて、これに係る交付金相当額2,940,000円が不当と認められる。
このような事態が生じていたのは、市農業委員会において、農地集積率の計算に当たり、武雄市から提供を受けた農地集積面積の数値に誤りがあったのにこれに対する確認が十分でなかったこと、佐賀県において実績報告書の審査が十分でなかったことなどによると認められる。