(1件 不当と認める国庫補助金 4,539,269円)
部局等 |
補助事業者 (所在地) |
間接補助事業者 (所在地) |
補助事業 |
年度 |
事業費
補助対象事業費
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左に対する国庫補助金交付額 |
不当と認める補助対象事業費 |
不当と認める国庫補助金相当額 |
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千円 | 千円 | 千円 | 千円 | ||||||
(219) | 中小企業庁 | 全国中小企業団体中央会 (東京都中央区) |
株式会社池永セメント工業所
(大分県大分市) 〈事業主体〉 |
ものづくり・商業・サービス新展開支援 |
28 | 49,324 (45,670) |
30,000 | 7,479 | 4,539 |
この補助事業は、生産性向上等を通じた競争力強化を支援し、経済活性化を実現することを目的として、ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金の交付を受けた全国中小企業団体中央会(以下「中央会」という。)が、革新的なサービス開発、試作品開発及び生産プロセスの改善を行うための設備投資等を行う事業を実施する中小企業等に対して、これに要する経費の一部を補助するものである。中央会は、中小企業等が中央会から補助金(以下「ものづくり補助金」という。)の交付を受けて実施する事業(以下「ものづくり補助事業」という。)のうち大分県内において実施される事業に係る公募、確定検査等の事務を、大分県中小企業団体中央会(以下「受託事業者」という。)に委託している。
中央会が作成したものづくり補助事業に係る交付規程等によれば、専らものづくり補助事業のために使用される機械装置等の購入、製作、借用、改良、据付け又は修繕に要する経費が補助の対象とされており、従前から設置されていた機械装置の撤去に係る費用は、これらに該当しないことから、補助の対象とならないこととなっている。また、機械装置の設置場所の基礎工事や整備工事に係る費用は補助の対象とならないこととされている。
事業主体は、住宅用超長尺コンクリート製品製造用ラインの一部を構成するクレーン等の設備を購入するなどの事業を事業費計49,324,590円(補助対象事業費計45,670,917円)で実施したとする実績報告書を受託事業者に提出して、受託事業者による確定検査を受けた上でものづくり補助金30,000,000円(国庫補助金相当額同額)の交付を受けていた。
しかし、従前から設置されていた機械装置の撤去及び購入した機械装置であるクレーン等の設備の設置場所の基礎工事に係る費用は補助の対象とならないのに、事業主体は、その費用を補助対象事業費に含めていた。
したがって、上記補助の対象とならない費用を除いて、適正な補助対象事業費を算定すると38,191,097円となり、前記の補助対象事業費45,670,917円との差額7,479,820円が過大となっていて、これに係る国庫補助金相当額4,539,269円が不当と認められる。
このような事態が生じていたのは、事業主体において補助の対象となる経費の範囲についての理解が十分でなかったこと、受託事業者における事業主体に対する指導及び実績報告書等の審査が十分でなかったのに中央会において受託事業者に対する指導及び監督が十分でなかったことなどによると認められる。