(1件 不当と認める国庫補助金 16,807,204円)
部局等 |
補助事業者 (所在地) |
間接補助事業者 (所在地) |
補助事業 |
年度 |
事業費
補助対象事業費
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左に対する国庫補助金交付額 |
不当と認める補助対象事業費 |
不当と認める国庫補助金相当額 |
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千円 | 千円 | 千円 | 千円 | ||||||
(221) | 関東経済産業局 |
株式会社元気広場
(静岡市) 〈事業主体〉 |
― | 商業・
サービス競争力強化連携支援 |
2 | 47,639 (43,969) |
29,312 | 25,210 | 16,807 |
この補助事業は、中小企業の新たな事業活動の促進を図ることなどを目的として、中小企業経営支援等対策費補助金(商業・サービス競争力強化連携支援事業)交付要綱(20150806財中第2号)等に基づき、産学官で連携し、異業種分野の事業者との連携を通じて行う新しいサービスモデルの開発等に要する経費の一部を補助するものである。
商業・サービス競争力強化連携支援事業(新連携支援事業)公募要領(以下「公募要領」という。)によれば、補助金の交付対象となるのは、中小企業等経営強化法(平成11年法律第18号。「中小企業の事業承継の促進のための中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律等の一部を改正する法律」(令和2年法律第58号)による改正前のもの。以下同じ。)に基づく異分野連携新事業分野開拓計画(以下「新連携計画」という。)の認定を受けた者であるとされている。新連携計画については、中小企業等経営強化法等に基づき、事業の分野を異にする複数の中小企業者により構成される連携体(以下「連携体」という。)が作成し、経済産業局長の認定を受けることとなっている。また、公募要領によれば、補助対象事業費のうち、外注費及び委託費の算定に当たっては、連携体外部への外注に係る外注費と連携体外部との委託契約に係る委託費とを合わせた額(以下「連携体外部経費」という。)は、各年度において、補助対象事業費総額の2分の1の金額を上限とすることなどとされている。
事業主体は、A社と連携体を構成し、平成30年10月に新連携計画について関東経済産業局長の認定を受けた上で、AIを活用した最適な介護度改善リハビリプログラムを提供するシステム等の開発を行う事業を令和元、2両年度に実施した。そして2年度について、事業費47,639,244円(補助対象事業費43,969,195円)で事業を実施したとする実績報告書を関東経済産業局に提出して、これにより国庫補助金29,312,796円の交付を受けていた。
しかし、上記の実績報告書における補助対象事業費43,969,195円の内訳については、連携体外部経費が34,590,000円、それ以外の補助対象事業費が9,379,195円となっており、連携体外部経費が補助対象事業費総額の2分の1を上回っていた。それにもかかわらず、事業主体は、交付申請書、変更承認申請書及び実績報告書(以下、これらを合わせて「実績報告書等」という。)のいずれにおいても、連携体外部経費を補助対象事業費総額の2分の1以下となるよう減額しないまま補助対象事業費を算定していた。また、関東経済産業局は、これに基づき額の確定等を行い、補助金を交付していた。
したがって、連携体外部経費が補助対象事業費総額の2分の1以下となるよう、連携体外部経費を実績報告書における連携体外部経費以外の補助対象事業費と同額の9,379,195円に減額して、適正な補助対象事業費を算定すると18,758,390円となることから、前記の補助対象事業費43,969,195円との差額25,210,805円が過大となっていて、これに係る国庫補助金相当額16,807,204円が不当と認められる。
このような事態が生じていたのは、事業主体において補助対象事業費の算定方法についての理解が十分でなかったこと、関東経済産業局において公募要領の理解が十分でなく、実績報告書等の審査に当たり連携体外部経費が補助対象事業費総額の2分の1を上回っていないかについて確認を行っていなかったこと及び事業主体に対する指導が適切でなかったことなどによると認められる。