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  • 昭和22年度|
  • 第5章 不当事項|
  • 第2節 所管別事項|
  • 第4 大蔵省|
  • (終戦処理費関係の分)|
  • 同 歳出

木材集荷費の概算払及び精算に当り措置当を得ないもの


(216) 木材集荷費の概算払及び精算に当り措置当を得ないもの

(昭和21年度) 歳出臨時部 第4款終戦処理費第1項終戦処理費
第5款特別住宅建設資材費第1項特別住宅建設資材費

 戦災復興院特別建設局で、昭和21年度中に連合軍及びその家族宿舎用木材4,616,375石の購入代金、その輸送、集積、保管等の代行経費並びに手数料として、日本木材株式会社に対し、1,841,111,024円を概算払したものがあるか、そのうち別表のとおり435,989,013円が過払となつている。
 戦災復興院は、21年3月連合軍最高司令部の命令に基き、木材470余万石を調達することとなり、農林省の割当によつて各都道府県から供出された木材を集荷するに当り、当時木材の統制会社であつた日本木材株式会社にその買入、輸送、集積、保管、配分等の業務を代行させることとし、21年4月木材代金は生産地又は需要地の販売統制価格によること、輸送その他代行経費は実費によることなどを定めて代行契約を締結し、木材の規格別内訳が複雑で早期の確定払が困難であること、木材の集荷には多額の資金を要することなどを考慮して概算払をしたのであるが、その支払に当つて会社が生産地発駅ホーム又は需要地着駅土場に集荷したと申し出た石数によつたこと、集荷木材は1、2等材であるのにすべて1等材の平均価格によつたこと、代行経費を過大に見積つたことなどのため、前記過払を生じたものである。
 又、会社は21年11月解散し、22年3月にその代行業務を打ち切ることとなつたにかかわらず、戦災復興院はその精算を促進することなく、本院の注意に基き23年5月に至り、ようやく会社から精算書を提出させた状況である。
 なお、本件過払額435,989,013円については、別に会社から徴収すべき木材賠償額等を合わせ441,859,274円のうち27,557,782円がまだ収納に至つていない。

区分 概算払額 精算額 超過額
石数 金額 石数 金額
木材代金
4,616,375
(外に床板15,450坪)

1,225,867,050

4,028,467
(外に床板16,270坪)

1,039,348,496

186,518,554
代行経費 4,269,993 550,668,143 4,017,620 319,462,280 231,205,863
手数料
64,575,831
46,311,235 18,264,596

1,841,111,024
1,405,122,011 435,989,013