昭和22年度中に公共労働安定所及び公共職業安定所の庁舎を新設するに当り、予算を超えて計画し、予算の不足を寄附によつて補つていたものが、本院会計実地検査の結果明らかになつたものだけでも左表のとおりある。
元来庁舎を新設するときは、その経費について正規の予算措置を講じ、その範囲内においてこれを実施すべきものであるのに、その不足分を寄附によつて整備するのは予算の制をみだるばかりでなく、形式上地元民の自発による場合でも、事実上の負担を要請する結果をきたす虞がある。
庁名 | 工事名 | 国費支出額 | 寄附受入額 | 寄附者名 | |
(308) |
山形県 山形公共職業安定所 |
山形公共職業安定所庁舎増築模様替 |
円 300,000 |
円 741,184 |
山形公共職業安定所建設協賛会 |
(309) | 福島県 | 二本松公共職業安定所庁舎新築 | 300,000 | 717,800 | 二本松公共職業安定所庁舎建築協賛会 |
(310) | 東京都 | 立川公共労働安定所庁舎新築 | 370,000 | 620,000 | 立川公共労働安定所庁舎建設後援会 |
(311) | 三重県 宇治山田公共職業安定所 |
宇治山田公共職業安定所庁舎移改築 | 450,000 | 865,028 | 宇治山田公共職業安定所建設協賛委員会 |
(312) | 兵庫県 | 西宮公共職業安定所庁舎新築 | 500,000 | 1,110,000 | 西宮勤労署建築促進委員会 |