東京食糧事務所の昭和22年度物品出納簿によると年度末内地精米(60瓩延入)残高は399,511俵となつているのに、当局者の調査による実際現在高は124,250俵であつて、差引275,261俵の差異があつたので、そう事由を調査させたところ、右のうち236,849俵は年度末運送途中のもの、16,523俵は出納簿の誤記に因るものであることが判明したが、21,889俵についてはその差異を生じた確実な事由が判明しない。当局者は、これを戦災に因る亡失の未処理分であるというが、終戦後3箇年を経過した今日まで、物品出納簿上の数量と実在庫数量との差異の原因を適確にきわめなかつたのは当を得ない。