(355)
運輸省、昭和22年度中に労務加配米の代金として187,945,207円を支払つたものがある。
鉄道従業員に対する労務加配米は、従来従業員が鉄道共済組合物資部を通じて購入していたものを22年10月分から本会計の貯蔵品として購入の上、鉄道共済組合物資部に売り渡すことにしたのであるが、元来従業員個人が購入する労務加配米は本会計の作業資産である貯蔵品とは認められないのに、これを貯蔵品として国費で購入したばかりでなく、その代金回収の状況を見ると、22年度における売払総額187,945,207円に対し、年度内に回収したものはようやく48,727,031円に過ぎず、残額139,218,176円のうち115,701,131円は23年6月末においてもなお回収未済であつて、これがため著しく貯蔵品購入資金を固定させている。
なお、23年度においては労務加配米の外、産業用特配酒をも貯蔵品扱にすることとし、これら物資の購入費は概算10億8000万円の多額に達する見込である。
(356) 運輸省で、昭和21年度から23年度までの間に、鉄道事業に直接必要のない物品を貯蔵品購入資金により調達したものが左のとおりある。
(1) 運輸省資材局で、終戦後栃木県から短革靴500,000足分の原料及び附属品を買い受け、短革靴を製作の上、21年度から23年度までの間に合計232,000足、その代価49,200,000円を職員に売り払つている。
(2) 同局で、23年6月長野和装製品有限会社から真綿製チヨツキ100,000枚、その代価17,056,000円を主として寒冷地勤務職員に売り払う予定をもつて購入している。
(3) 名古屋鉄道局で、22年8月大建産業株式会社名古屋支店から開襟シヤツ10,009枚、その代価413,284円を購入の上、管下職員に対し売り払つている。