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  • 昭和22年度|
  • 第6章 出納職員に対する検定

検定の状況


第1 検定の状況

 出納職員が現金又は物品を亡失き損した事実につき、昭和23年1月から12月までの間に所管庁から報告を受理したものは、前年繰越分を含め2,446件248,950,245円で、これに対し弁償責任の有無を検定したものは2,224件211,924,560円で、その所管別内訳は左表のとおりである。
 なお、検定未済件数は222件37,025,685円であるが、その大部分は所管庁との間に照会中の案件である。

所管別亡失き損状況及び検定一覧表

所管 受理 検定済
有責任 無責任

衆議院

1

1,050

1

1,050

1

1,050
裁判所 18 112,958

6 27,196 6 27,196
内閣 建設省及び元内務省を含む。 73 11,414,139

66 8,921,162 66 8,921,162
法務庁 33 523,758

19 380,652 19 380,652
外務省 3 141,500

2 83,900 2 83,900
大蔵省 290 45,352,412

272 31,253,638 272 31,253,638
文部省 66 1,458,176

57 1,095,744 57 1,095,744
厚生省 151 25,406,356 2 313,856 124 22,270,658 126 22,584,514
農林省 236 96,320,622

210 87,452,378 210 87,452,378
商工省 8 1,040,153

8 1,040,153 8 1,040,153
運輸省 205 16,835,034 6 21,492 163 12,001,643 169 12,023,135
逓信省 1,356 50,093,657 6 165,947 1,276 46,644,661 1,282 46,810,608
労働省 6 250,430

6 250,430 6 250,430
2,446 248,950,245 14 501,295 2,210 211,423,265 2,224 211,94,560

備考
本表の外になお本院への報告未済件数も少くない見込であるが、ことに運輸、逓信両省において相当件数によるものがあると予想される。

 前表の有責任と検定した14件はいずれも現金の亡失に対するもので、その内訳は

出納職員本人の犯罪に因るもの 2件 15,516円
出納職員が善良な管理者の注意を怠つたことに因るもの 12件 485,779円

である。物品の亡失又はき損に対し有責任と検定したものはないが、物品の亡失の最も多いのは運輸省及び逓信省における供用物品の盗難で、専売局における煙草の盗難、農林省における食糧、薪炭等の保管又は運送中の亡失き損、厚生省における国立病院内の衣料品、医薬品等の盗難これにつぎ、なお最近においては各省において欧文タイプライター、計算器、顕微鏡など軽量高価なものの盗難が少からず発生し、その他火災事故によるものも相当多数に上る状況で、これら被害に対する防止方法などに関しては、関係各官庁等にすみやかに適確な措置を講ずるよう注意書を発した。