ページトップ
  • 昭和23年度|
  • 第5章 不当事項|
  • 第2節 所管別事項|
  • 第5 大蔵省|
  • (終戦処理費関係の分)|
  • 一般会計 歳出

統制価格をの適用に当り処置当を得ないもの


(371)−(372) 統制価格の適用に当り処置当を得ないもの

(第18部終戦処理費 第1款終戦処理費 第2項終戦処理事業費)

(371)  特別調達庁で、青森県りんご協会に対し、昭和22年12月から23年7月までの間に、連合国軍用りんご購入代金及び納入諸費として89,781,759円(うち22年度分51,908,291円)を支出したものがある。
 右のうち、冷蔵料として積算している1,715,000円は冷蔵倉庫350立坪、7箇月分の借上料で、23年4月27日附物価庁告示第253号に基いて1箇月1立坪当り700円として算出したものであるが、同協会が実際冷蔵倉庫を借りた期間は22年10月から23年4月までの7箇月間であるから、4月26日までの借上料は当然改訂前の統制額を適用すべきものと認め注意したところ、当局者は22年6月16日附物価庁告示第298号の統制額を適用し1箇月1才当り2円30(1立坪換算496円80)を基本とし、この外に同協会の支払つた荷役料243,666円を見込み総額878,591円を相当と認め、過払額836,408円はこれを返納させることとしている。

(372)  特別調達庁横浜支局で、東京湾水先区水先人組合に23年度分の水先案内料として9,478,917円(うち24年度支払1,556,848円)を支出したものがある。
 右は、水先法施行細則に定めた統制料金(舟艇維持費、よう船料等を含む。)で支払つたものであるが、この役務に関しては、22年11月連合国軍の指示により関東海運局及び横浜海上保安本部において、旧海軍飛行機運搬船あけぼの丸226屯を引き続き同組合に利用させているものであり、又あけぼの丸の乗組員、燃料及び修繕等に要する経費は、一切国で負担しているのであるから、別途あけぼの丸の貸付料も徴収するか又は前記料金中舟艇維持などに要する経費を考慮し、相当額を差し引いて支払うのが当然であると認められるのに、それらの処置をとつていないのは当を得ない。