(第18部終戦処理費 第1款終戦処理費 第3項終戦処理雑業務費)
福岡県で、昭和23年度中に株式会社古賀組に請け負わせた爆薬処理作業の代金として9,848,762円を支出したものがある。
右のうち、1,632,210円は右作業に使用した貨物自動車に対する危険割増であつて、小倉地区、門司地区等の爆薬類を発掘し、所定の集積地へ運搬するために使用した貨物自動車911台に対して、基本借上料の外に危険品積送の場合の危険割増としておおむね10割を加算したものであるが、23年度中に処理した爆薬類はわずかに165屯余で、うち94屯余はほとんど1屯爆弾及び機雷であり、残余の71屯余はダイナマイト、各種弾丸、砲弾、薬莢等であるから、これに要した貨物自動車を前者は1台1個ずつ積送したとしても100台、後者は1台半屯程度積送したとしても150台を出ない計算で、本件911台は著しく過大に失するものと認められるが、当局者の説明によれば爆薬類の発掘地点が遠隔且つ不便の地にあつた関係上、労務者だけの輸送にも使用された状況であるから、この場合もその全部に対し危険割増を加算したのは処置当を得ない。