補助金の交付に当り処置当を得ないもの

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（４５２）−（４６０）　補助金の交付に当り処置当を得ないもの

（第６部教育文化費　第２款中学教育費　第３項中学教育施設費）

（４５２） 　文部省で、昭和２４年３月新制中学校校舎摸様替費補助金として、東京都外３９府県に対し１６，０５６，０００円を交付したものがある。
　本件補助金は、新制中学校の便所模様替工事費の２分の１を限度として、都府県を通じ事業主体である市町村に交付するものであるが、その予算は２３年７月に成立していたものであるから、すみやかに交付の処置を講ずべきであつたのに、２４年３月に至りようやくこれを交付したため、大部分の都府県はこれについての地方費予算を作成するいとまがなく、市町村に対し未交付のまま年度を経過したものである。

（第１０部公共事業費　第１款公共事業費　第２項事業費）

　東京都外７府県で、公立小、中学校建物復旧整備費補助金又は公立諸学校その他建物戦災若しくは震災復旧工事費補助金を、事業主体である地方公共団体において、まだ工事契約の締結又は工事の着手さえしていなかつたものに対し、年度末又は年度を経過した昭和２４年４月に至り、その全額を交付したものが左表のとおり７９校分１００，１５４，４１９円ある。
　本件工事は、当該年度内に必ず完成することを条件としたものであるから、このような場合には、その補助金を２３年度予算から支出すべきではないのに、実情をよく調査することなく漫然これを交付したものである。
　なお、右の外年度内に工事に着手していたが完成しなかつたものに対し補助金の全額を交付したものが相当多数に上つている。

　備考　本件は本院で会計実地検査を実施したもののうちで判明したものだけを記述したものである。