商工省で、旧軍需省が兵器等製造事業特別助成法によつて軍需工場に貸し付けた機械類及び元第一軍需工廠で調達した機械類を、昭和20年9月及び21年3月それぞれ国に返還させ、改めて当該機械類所在の会社に保管させているが、その際当該会社から提出された報告等によればその台数は20,947台、帳簿価格293,240,426円に上つている。
しかして、本件機械類については、報告後3箇年半を経過した現在まだその報告台数を確認して制規による取扱をするに至つていないのはその処置緩漫に過ぎ、現に本院において24年6月までに右のうち明和興業株式会社外4名の保管している機械類5,140台の現況について調査したところ、報告台数と現在台数との間に左表のとおり不符合があり437台が不足しているのに、これに対しても何らの処置がとられていない状況である。
会社名 | 会社からの報告台数 | 現在台数 | 備考 | |||
当初借受数 | 戦災 | 盗難 | 引継保管数 | |||
明和興業株式会社 | 台 3,104 |
台 554 |
台 276 |
台 2,274 |
台 2,007 |
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筑紫工業株式会社 | 350 | 350 | 306 | |||
扶桑金属工業株式会社和歌山工場 | 66 | 17 | 13 | 53 | 66 | 盗難13台は会社の誤報である。 |
株式会社神戸製鋼所赤穂工場 | 208 | 2 | 3 | 203 | 193 | |
同中津工場 | 287 | 5 | 282 | 278 | ||
松下飛行機株式会社 | 1,125 | 1,125 | 1,000 | |||
計 | 5,140 | 573 | 297 | 4,287 | 3,850 | 不足437台 |