(535)
東京鉄道局で、昭和21年度から23年度までの間に日本鉄道会外51名に対し、貯蔵品を引き渡しながらその代金を徴収せず、仮渡の整理をしたままとなつていたものが、24年3月末現在で21年度分62,582円、22年度分12,061,672円、23年度分21,909,293円計34,033,547円あり、24年9月本院会計実地検査当時においても各年度分を通じ8,067,888円がなおそのままとなつていた。
新潟鉄道局でも、23年度中に不二越鉱業株式会社に対し鋼及び鋼屑を引き渡しその代金2,547,892円を徴収せず、仮渡の整理をしたままとなつていたものがある。
右仮渡の結果現品は既に払い出されているのに、年度末決算においては架空の現品残があることとなつているもので、経理上の処置当を得ない。
(536)
東京鉄道局で、昭和24年3月大井工機部保管の制輪子甲型20,000個、その帳簿価額4,316,000円(単価215円80)を不用品として、財団法人鉄道弘済会に対し1,440,000円(単価72円)で売り渡したものがある。
右は、23年6月購入に係るものをことさら丙種貯蔵品に組み替え、不用品として低価に売り渡したもので処置当を得ない。
なお、同工機部では、24年4月から8月までの間にこれと同種のもの30,065個を4,441,043円(単価147円71)で製作している状況である。