(第3部雑収入 第3款特殊物件収入 第1項特殊物件収入)
(570) 東京都で、昭和22年3月昭和電工株式会社に対し、特殊物件であるじよれん外320点その他薬品等を価額4,036,298円で又株式会社富永組に対し制水弁外225件を価額847,193円でそれぞれ売り渡したものがあるが、24年9月本院会計実地検査当時まだ徴収決定さえしていない。
(571)
青森県で、昭和22年8月から24年2月までの間に放出物件である木材、石炭、雑品等の売渡代金として1,875,736円を受領したが、そのうち処分に要した経費100,250円を差し引いた残額1,775,485円はすみやかにこれを国の歳入に納付しなければならないのに、24年7月本院会計実地検査当時まだ徴収決定をしていなかつた。
なお、県は右金額をそのまま県の雑部金として保管し、各種立替金に一時運用していた外、本件と関係のない旅費及び会議費に251,379円を使用し、残額1,524,106円を実地検査当時保有していた状況である。
(572) 三重県で、昭和21年5月に有機合成品株式会社に対し、特殊物件であるホルマリン200瓩及びアセトン56,474瓩を2,143,004円で売り渡したものがあり、同会社は10月までに前記特殊物件を他に売却しその代金を回収していたのに、同県においては会社の売却後すみやかに徴収決定をせず約1年間も放置し、22年8月にようやく納入告知書を発行したため代金の回収に至らず、24年7月本院会計実地検査当時なお収納未済となつている。
(573) 福岡県で、昭和20年12月から22年11までの間に福岡県和雑貨販売統制組合に対し、特殊物件である木製品その他を1,526,441円で売り渡したものがあり、同組合は本件物件を他に売却して23年10月までに2,399,925円を回収しているのに、同県においては売渡代金のうち24年10月までに600,200円を収納しただけで、残額926,241円をまだ収納していない。
(574) 大分県で、昭和23年2月から5月までの間に大分県中央薬品株式会社に特殊物件であるアスピリン錠外医薬品類371品目を売り渡し、同会社ではこれを他に売却してその代金1,929,455円を受領していたのに、同県では24年4月本院会計実地検査当時まだ徴収決定をしていなかつたので注意したところ、5月同会社の引取経費等548,570円を差し引き1,380,884円を収納した。