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  • 昭和23年度|
  • 第7章 出納職員に対する検定

検定の状況


第1 検定の状況

 昭和24年1月から12月までの間に出納職員が現金又は物品を亡失き損した事実につき所管庁から報告を受理したものは、前年度繰越分を含め4,566件1,204,836,305円で、これに対し弁償責任の有無を検定したものは4,189件888,830,945円で、その所管別内訳は左表のとおりである。
 なお、検定未済件数は377件316,005,359円であるが、その大部分は所管庁との間に照会中の案件である。

所管 受理 検定済
有責任 無責任
衆議院
2

9,568



2

9,568

2

9,568
裁判所 1 6,000

1 6,000 1 6,000
会計検査院 1 45,000

1 45,000 1 45,000
人事院 4 66,490

4 66,490 4 66,490
総理府 36 43,403,805

35 43,389,575 35 43,389,575
法務府 41 4,869,081

39 3,386,875 39 3,386,875
外務省 4 39,583

4 39,583 4 39,583
大蔵省 624 182,295,503 1 99,858 549 154,752,924 550 154,852,782
文部省 84 2,482,633

83 2,461,637 83 2,461,637
厚生省 248 32,406,745

233 30,713,475 233 30,713,475
農林省 356 481,283,045

328 309,361,065 328 309,361,065
通商産業省 9 3,939,037

8 3,933,717 8 3,933,717
運輸省 807 104,110,962 6 180,460 731 64,051,355 737 64,231,815
郵政省
電気通信省
2,308 344,834,322 5 133,110 2,120 272,879,062 2,125 273,012,173
労働省 10 2,336,578

8 613,238 8 613,238
建設省 31 2,707,949

31 2,707,949 31 2,707,949
4,566 1,204,836,305 12 413,428 4,177 888,417,517 4,189 888,830,945

備考

1 本表の大蔵省には日本専売公社を、運輸省には日本国有鉄道を、郵政省、電気通信省には逓信省を、通商産業省には商工省を含む。

2 郵政省、電気通信省所管の欄中の金額は亡失き損した切手類について、その券面金額により計算したものを含む。
 前表の有責任と検定した12件はいずれも現金の亡失に対するもので、その内訳は

出納職員本人の犯罪に因るもの 1件 99,858円
出納職員が善良な管理者の注意を怠つたことに因るもの 11件 313,570円

であり、この外に税務署、郵便局等における出納職員の犯罪に因る亡失が増加する傾向にあるが、これらのものの多くは公判係属中のため本院の検定手続は停止している。
 物品の亡失又はき損に対し有責任と検定したものはないが、農林省における食糧、薪炭等の保管又は運送中等の亡失き損、郵政省、電気通信省(逓信省を含む。)における切手類、供用物品等の亡失き損、運輸省(日本国有鉄道を含む。)における供用物品の亡失き損等は依然多く、その原因の多くは盗難、火災等に基くもので、その善後処置については当該責任者に対し本院においても特に意を用い迅速確実な対策を講ずるよう注意を促している。