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  • 昭和35年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第5節 各所管別の事項|
  • 第11 建設省|
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  • 工事

法留擁壁の施行が設計と相違しているもの


(274) 法留擁壁の施行が設計と相違しているもの

 (道路整備特別会計) (項)道路事業費 (頂)臨時就労対策事業費

 近畿地方建設局で、昭和35年11月、指名競争契約により東亜道路工業株式会社に37,716,000円で請け負わせ施行した1級国道24号線奈良第7舗装修繕工事は、36年3月、設計どおりしゅん功したものとして検収を了しているが、法留擁壁を設計と相違して施行したためその出来高において工事費970,000円相当額が不足している。
 本件工事は、道路延長2,333メートルを改良舗装するもので、設計および図面によると雑割石練積擁壁およびコンクリートブロック積擁壁の基礎コンクリートはそれぞれ厚さ30センチメートルおよび15センチメートルで総量253立米を施行することとなっているのに、実際は石積擁壁部は厚さ15センチメートルから20センチメートル程度、ブロック積擁壁部は5センチメートルから12センチメートル程度で総量163立米を配合の悪いコンクリートにより型わくもほとんど使用しないで施行したにすぎず、また、雑割石練積擁壁355平米は胴込コンクリート63立米を施行することとなっているのに、実際は配合の悪いもので46立米を施行したにすぎないなど施行が設計と相違していて設計に比べて法留擁壁の強度が低下しているものと認められる。
 なお、本件に対しては、請負人の負担において工事費約436万円で手直しを行なった旨の報告があった。