国営かんがい排水事業について、予算を重点的に配分する配慮が欠けたり、利害関係人との調整が不十分なまま採択、着工したり、事業計画の樹立の際の調査、設計が十分でなく着工後しばしば設計変更や追加工事の組入れを行なったりしたなどのため、事業の施行が遅延し計画した事業効果の発現が遅れるなど不経済な結果をきたしていると認められるものが多数見受けられたので、上記諸点について再検討し、事業を早期に完成しすみやかに事業効果を発現させるよう、昭和41年7月改善の意見を表示したところ、農林省においては、とくに遅延している地区に予算を重点的に配分して促進を図るほか、追加工事や工法変更等については綿密な検討を行ない工期延長を最少限にとどめるよう努力するとともに、新規事業の採択にあたっては緊急度、地元体制をもあわせ考慮することとしている。