海外経済協力基金の昭和41事業年度末の資本金は254億4447万余円(全額政府出資)で、前事業年度末に比べて75億円増加している。
41事業年度の貸付けおよび出資の承諾額は294億9337万余円で、前事業年度に比べて233億3737万余円増加している。これは、主として、40年6月大韓民国政府との間に締結された2億合衆国ドル相当額(720億円)の円借款契約に基づき、その一部として198億5637万余円の貸付承諾が行なわれたことによるものである。
41事業年度の貸付けおよび出資の実行計画は前事業年度までの承諾に基づいて本事業年度に貸付実行の計画をした分を含め230億円であったが、41事業年度に予定した中華民国政府等との間の借款契約が締結されなかったことなどにより、実績は、出資は全くなく、貸付け137億1455万余円となっており、この原資については、政府出資金75億円、資金運用部資金の借入金10億円および回収金等52億1455万余円を充当している。
貸付実行額を貸付先別にみると、本邦法人に対する貸付け61億8900万円、大韓民国政府に対する借款75億2555万余円計137億1455万余円で、これから回収額19億2262万余円を差し引いた年間純増加額は117億9193万余円であり、事業年度末貸付残高は250億3618万余円となっている。また、41事業年度末における出資残高は15億円となっている。
41事業年度においては、貸付金利息6億3545万余円、国債利息4億6755万余円、貸倒等準備金戻入3億3934万余円等の利益14億5660万余円、事務費2億2639万余円、貸倒等準備金繰入7億2985万余円等の損失10億2402万余円で、差引き利益金4億3258万余円を生じ、これを法定積立金として積み立てた。