日本原子力研究所の昭和41事業年度末の資本金は543億9889万余円(うち政府出資は現物出資2億6344万余円を含め526億4384万余円)で、前事業年度末に比べて81億0645万円増加している。
41事業年度において、原子炉等の建設については、大洗研究所において材料試験炉の建家新築第3期工事および原子炉圧力容器等のすえ付けを行なっており、東海研究所において高速炉臨界実験装置特別研究棟が42年3月完成した。また、試験研究等については、東海研究所において高速増殖炉および新型転換炉に関する研究等の動力炉の開発、原子炉等の運転管理等を行なっており、高崎研究所において繊維のグラフト重合等の放射線化学の開発等を行なっている。
41事業年度の支出決算額は、予算現額96億8751万余円に対し、原子炉の建設、運転 管理に要した原子炉費24億7412万余円、動力炉の開発等に要した研究費28億1030万余円、ラジオアイソトープの製造等に要した事業費1億6695万余円、一般管理運営費27億9476万余円計82億4615万余円で、14億0822万余円を翌事業年度に繰り越し、3313万余円を不用額としている。
41事業年度の所要資金100億6930万余円については、前事業年度からの繰越金16億5719万余円、政府出資金80億6400万円等を充当している。
41事業年度の損益は、施設利用収入1784万余円、受取利息1億0894万余円等の利益2億3628万余円、試験研究費51億9099万余円等の損失59億8321万余円で、差引き57億4693万余円の損失を生じ、これに前事業年度からの繰越欠損金220億2113万余円を合わせ277億6807万余円を繰越欠損金として翌事業年度に繰り越している。