昭和５１年度決算検査報告
駅、車掌区及び乗車券類委託販売業者の営業所等（以下「駅等」という。）が、特急券等を保有及び請求の基準によらないで過大に請求したり、予想された料金改定を考慮に入れないで請求したりなどしていたため、昭和５０年１１月に行われた特急料金等の改定に際し、著しく多量の旧料金表示の特急券等が廃棄処分される不経済な事態が生じたので、通常時及び運賃・料金改定時における特急券等を含む乗車券類の保有及び請求を適正にするため、駅等に対してその基準規程の趣旨を徹底させるとともに、これの指導、監督を充実する要があると認め、５１年１１月に是正改善の処置を要求した。
これに対して、日本国有鉄道では、５２年１月及び８月に各総局、管理局の長に対して乗車券類の通常時及び運賃・料金改定時における保有及び請求について具体的要領を通達した。また、総局及び管理局において、駅等に対する請求数量の算定方等の指導を徹底したほか、保有数量及び請求数量の適否等の実地審査を行うなど指導、監督体制を強化した。この結果、５２年８月末現在における特急券等の保有数量は４．８箇月分となり、５０年９月末現在の９．１箇月分に比べてほぼ半減した。