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  • 昭和52年度|
  • 第1章 歳入歳出決算その他検査対象の概要|
  • 第1節 歳入歳出決算|
  • 第2 特別会計

外国為替資金特別会計


(7) 大蔵省所管  外国為替資金特別会計

 この特別会計は、国が行う外国為替等の売買及びこれに伴う取引を円滑にするため置かれた外国為替資金の運営に関する経理を一般会計と区分して行うため設置されているものである。
 52年度の歳入歳出決算についてみると、歳入では、徴収決定済額、収納済歳入額ともに8152億6547万余円、歳出では、支出済歳出額2320億3583万余円、不用額806億4853万余円となっている。この収入のうち主なものは外国為替等売買差益5754億0894万余円であり、これは外国為替相場の急激な変動を避けるため外国為替市場への介入を行ったことなどに伴い生じたもので、外国為替資金特別会計法施行令第4条の規定により買い取った外国為替等を買取時における基準外国為替相場(注) 等によって換算した価額と、買取価額との差額を差益として計上したことなどによるものである。また、不用額の主なものは国債整理基金特別会計へ繰入(歳出予算現額2292億6014万余円)の288億2976万余円である。

 上記の収入のうち運用収入の原因となった資産の52年度末現在額についてみると、外貨証券2兆8235億0489万余円、外貨預け金2兆0008億2060万余円等となっており、また、支出の主なものである国債整理基金特別会計への利払い資金等の交付の原因となった債務の同年度末現在額についてみると、外国為替資金証券5兆4580億4100万円、国際通貨基金通貨代用証券2868億4236万余円等となっている。
 なお、52年度における損益についてみると、外国為替等売買差益等の利益8152億6547万余円、借入金利子等の損失2320億3583万余円で、5832億2963万余円の利益を生じており、この利益は翌年度に積立金として積み立てられている。また、別途に基準外国為替相場等の変更などにより9165億4543万余円の外国為替等評価損を計上しており、この結果、翌年度に繰り越された外国為替等評価損は1兆3435億0039万余円となっている。他方、52年度末における資金の現在額は2155億1898万余円であり、前記52年度の利益5832億2963万余円と52年度末の積立金5417億0777万余円とを合わせ積立金は1兆1249億3741万余円となっている。

(注)  基準外国為替相場 52年12月31日まではアメリカ合衆国通貨1ドルにつき本邦通貨308円、53年1月1日から6月30日までは同262円である。