農業共済再保険特別会計

（２１）　農林省所管　　農業共済再保険特別会計

　この特別会計は、国が経営する農業共済再保険事業並びに畑作物共済及び園芸施設共済に関する再保険事業を一般会計と区分して行うため設置されているもので、再保険金支払基金、農業、家畜、果樹、臨時畑作及び業務の６勘定に区分して経理されている。

（再保険金支払基金勘定）

　５２年度の歳入歳出決算についてみると、歳入では、徴収決定済額、収納済歳入額ともに２１億１５４６万余円、歳出では、支出済歳出額はなく、不用額１０億３８９８万円となっている。不用額はすべて再保険金支払財源他勘定へ繰入（歳出予算現額１０億３８９８万円）の分である。

　（農業勘定）

　５２年度の歳入歳出決算についてみると、歳入では、徴収決定済額、収納済歳入額ともに４８５億１９２８万余円、歳出では、支出済歳出額２７５億５０２５万余円、不用額２０７億３６３８万余円となっている。不用額の主なものは農業再保険費（歳出予算現額２５７億３４９７万余円）の２０６億８０５７万余円である。

　上記の経理の基礎となった５２年度における共済関係の実績は、水稲２４４万余ha、陸稲１万余ha、麦１０万余ha等であり、また、前記の支出に係る業務実績の主なものは、水稲に係る再保険金２３億４７２５万余円、陸稲に係る再保険金６６７７万余円、麦に係る再保険金２４億３１８５万余円の支払である。
　なお、５２年度における損益についてみると、再保険料等の利益４８５億１９２８万余円、再保険金等の損失２７５億５０２５万余円で、２０９億６９０３万余円の利益を生じており、前年度からの繰越損失からこれを差し引いた損失２７５億９２１２万余円が翌年度へ繰り越されている。

　（家畜勘定）

　５２年度の歳入歳出決算についてみると、歳入では、徴収決定済額、収納済歳入額ともに２００億３０８１万余円、歳出では、支出済歳出額１４４億１８６０万余円、不用額６５億０９９２万余円となっている。

　上記の経理の基礎となった５２年度における共済関係の実績は、牛２６１万余頭、肉豚２９万余頭等であり、また、前記の支出に係る業務実績の主なものは、死廃に係る再保険金６８億３６８５万余円、病傷に係る再保険金４０億５９１７万余円の支払である。
　なお、５２年度における損益についてみると、再保険料等の利益２００億３０８１万余円、再保険金等の損失１９５億５８２９万余円で、４億７２５１万余円の利益を生じており、前年度からの繰越利益と合わせ１３億７４５３万余円が翌年度へ繰り越されている。また、５２年度末における積立金の現在額は９億０２０２万余円となっている。

　（果樹勘定）

　５２年度の歳入歳出決算についてみると、歳入では、徴収決定済額、収納済歳入額ともに３９億７７０１万余円、歳出では、支出済歳出額３７億６１３２万余円、不用額９億２６１２万余円となっている。
　予備費使用額は果樹再保険費（歳出予算額１３億４３７２万余円）の１１億５６３６万余円である。
　前記の経理の基礎となった５２年度における共済関係の実績は、うんしゅうみかん３０９５万余本、りんご３１２万余本等であり、また、前記の支出に係る業務実績の主なものは、うんしゅうみかんに係る再保険金５億６９１９万余円、りんごに係る再保険金６億８７６７万余円の支払である。
　なお、５２年度における損益についてみると、再保険料等の利益３８億１０９０万余円、再保険金等の損失５７億５６８８万余円で、１９億４５９８万余円の損失を生じており、前年度からの繰越損失と合わせ１１０億６６９７万余円が翌年度へ繰り越されている。

　（臨時畑作勘定）

　５２年度の歳入歳出決算についてみると、歳入では、徴収決定済額、収納済歳入額ともに２億６８５３万余円、歳出では、支出済歳出額２７３０万余円、不用額５億３６１４万余円となっている。

　上記の経理の基礎となった５２年度における共済関係の実績は、畑作物２万余ha、園芸施設４万余棟であり、また、前記の支出に係る業務実績の主なものは、畑作物に係る再保険金１８３０万余円、園芸施設に係る再保険金２１３万余円の支払である。
　なお、５２年度における損益についてみると、再保険料等の利益２億６８５３万余円、再保険金等の損失７３８９万余円で、１億９４６４万余円の利益を生じており、前年度からの繰越損失からこれを差し引いた利益９０５９万余円が翌年度へ繰り越されている。

　（業務勘定）

　５２年度の歳入歳出決算についてみると、歳入では、徴収決定済額、収納済歳入額ともに７億４０３９万余円、歳出では、支出済歳出額７億４０３９万余円、不用額４３８０万余円となっている。