自動車損害賠償責任再保険特別会計

（３０）　運輸省所管　　自動車損害賠償責任再保険特別会計

　この特別会計は、国が行う自動車損害賠償責任再保険事業、自動車損害賠償責任共済保険事業及び自動車損害賠償保障事業に関する経理を一般会計と区分して行うため設置されているもので、保険、保障及び業務の３勘定に区分して経理されている。

　（保険勘定）

　５２年度の歳入歳出決算についてみると、歳入では、徴収決定済額、収納済歳入額ともに１兆１３４３億５３９０万余円、歳出では、支出済歳出額２５５４億７６４５万余円、不用額９００３億６９４７万余円となっている。不用額の主なものは再保険及保険費（歳出予算現額２５３４億２９８０万余円）の１８億９１０８万余円である。

　上記の経理の基礎となった５２年度末における再保険及び保険加入の自動車数は３２６５万余両、５２年度における再保険及び保険関係の成立件数は２０５０万余件であり、また、上記の支出に係る業務実績の主なものは再保険金又は保険金２４４８億４９７４万余円の支払である。
　なお、５２年度における損益についてみると、再保険料及保険料等の利益８２１２億９３１９万余円、再保険金及保険金等の損失７７１２億５５２２万余円で、５００億３７９６万余円の利益を生じており、この利益は翌年度に積立金に組み入れられている。また、５２年度末における積立金の現在額は４０４９億４６８６万余円となっている。

　（保障勘定）

　５２年度の歳入歳出決算についてみると、歳入では、徴収決定済額４３７億７８１９万余円、収納済歳入額４１９億３７２５万余円、収納未済歳入額１８億４０９４万余円、歳出では、支出済歳出額４５億４３０１万余円、不用額３６３億４６０６万余円となっている。収納未済歳入額は、すべて雑収入（徴収決定済額４２億４８９７万余円）の分、不用額の主なものは保障費（歳出予算現額６０億１４１４万円）の１８億７４８９万余円である。

　上記の支出に係る業務実績の主なものは保障金２，４８７件３１億０２０３万余円の支払である。
　なお、５２年度における損益についてみると、賦課金等の利益１９３億２９０３万余円、保障金等の損失１４２億７５７２万余円で、５０億５３３１万余円の利益を生じており、この利益は翌年度に積立金に組み入れられている。また、５２年度末における積立金の現在額は２６９億３１６２万余円となっている。

　（業務勘定）

　５２年度の歳入歳出決算についてみると、歳入では、徴収決定済額、収納済歳入額ともに８億６６０５万余円、歳出では支出済歳出額８億４３８２万余円となっている。