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  • 昭和52年度|
  • 第3章 所管別又は団体別の検査結果|
  • 第1節 所管別の検査結果|
  • 第3 文部省|
  • 不当事項|
  • 物件

施設等の管理が適切でなく、かつ、国有財産及び物品が損害を受けたもの


(7) 施設等の管理が適切でなく、かつ、国有財産及び物品が損害を受けたもの

会計名 国立学校特別会計
部局等の名称 東京大学
損害額 建物 4室等164m2 6,044,568円
工作物 照明設備一式ほか 1,042,917円
物品 両袖机等111点 1,681,546円
8,769,031円

 同大学の学生により長期にわたり、文学部長室等を占拠されるにまかせていたばかりでなく、同室付近から発生した火災により建物等が損害を受けたものである。

(説明)
 東京大学では、校舎のうち法文2号館の2階にある文学部長室、教官会議室等(6室等面積336m2 )を昭和53年1月以来、一部学生によって占拠されるにまかせていたため、部長の執務、教官の会議等に全く使用できなかったばかりでなく、室内の物品及び電気・ガス等がこれら学生によりほしいままに使用されていたなど、長期にわたり施設等が良好な状態において管理されていなかった。また、このため、9月22日に至り、部長室付近から火災が発生し、部長室、会議室等164m2 が被災したほか、工作物及び物品が焼損するに至ったもので、同大学で算定した損害額は8,769,031円に上っている。
 このように、国有財産及び物品が本来の目的に反してほしいままに使用されているのに、施設等の管理について責任を有する職員が適時、適切な措置を講じていなかったばかりでなく、その結果、火災が発生し損害を受けるに至ったのは、著しく適切でないと認められる。