支払
昭和51年5月から53年8月までの間 各月2回
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この作業料金の支払に当たって、昼間作業として区分すべき作業車両数を夜間作業として区分したため9,475,686円(51年度3,143,432円、52年度4,843,046円、53年度1,489,208円)が過大に支払われていた。
(説明)
この作業は、大阪第一運転所名古屋支所の検査庫内に車両を留置中に、又は、名古屋駅で列車が折り返す際に新幹線車両の清掃(あらかじめ当局が与えた指示に従って行わせる中掃除(車内清掃及び汚物処理等)及び小掃除(車内清掃)と汚損状況等によりその都度指定して行わせる特別掃除とがある。)を行うもので、上記の会社に請け負わせて実施しているものである。そして、作業料金の支払状況についてみると、中掃除及び小掃除については28,623両を昼間作業で、88,806両を夜間作業で、また、特別掃除については3,985両を昼間作業で、14,860両を夜間作業で実施したとして計136,274両分について465,089,394円を支払っていた。
しかして、中掃除については、本件契約書別紙の車両整備作業仕様書によれば、新幹線電車1編成16両の清掃を60分で行うこととして、22時から5時までに行った作業を夜間作業、それ以外の時間に行った作業を昼間作業とし、1編成列車の作業が22時又は5時の前後にまたがって行われる場合には、両作業の時間比によりあん分して、昼夜間別の作業車両数を決定することになっており、作業料金の支払に当たっては、この車両数に昼夜間作業別に取り決めた1両当たりの作業単価を乗じて計算した額を支払うことになっている。
しかるに、夜間作業により中掃除を行ったとしている58,864両(3,679編成)について、検収証明書に記載されている作業時刻等を調査したところ、このうち11,488両(718編成)については、検収に当たり、22時又は5時の前後にまたがって行われているのに、上記の仕様書で定めている昼夜間作業の区分に従うことなく、1編成列車の作業時間のうち一部でも仕様書に定める夜間作業に該当する場合は、このすべてを昼間作業に比べて割高となる夜間作業で行ったものとして処理していたり、1編成列車の全部が仕様書で定める昼間作業で行われているもののうちの一部を同じく夜間作業として処理していたりしていて、これに対して59,461,632円が支払われていた。
これについて、仕様書に定める昼夜間作業の区分をすると昼間作業分は9,288両、夜間作業分は2,200両であって、その作業料金はそれぞれ38,716,268円、11,352,010円計50,068,278円となり、上記の支払額59,461,632円は9,393,354円が過大に支払われていた。また、特別掃除分についても同様に昼夜間作業の区分を誤ったため82,332円が過大に支払われていた。