昭和５２年度決算検査報告
日本中央競馬会は、競馬の健全な発展を図って馬の改良、増殖その他畜産の振興に寄与するため、競馬を行うことを目的として設置されているもので、５２事業年度末現在の資本金は４９億２４１２万余円（全額国の出資）となっている。
５２事業年度の収入支出決算についてみると、投票券、業務及び営繕の３勘定に区分されている。投票券勘定の収入では収入確定額１兆１００９億７９６４万余円、支出では支出確定額１兆１００９億７９６４万余円となっている。業務勘定の収入では収入確定額１８４６億４４１０万余円、支出では、支出確定額１５９０億００５９万余円、予算残額９０億８１２６万余円となっている。また、営繕勘定の収入では収入確定額３６０億６１８７万余円、支出では、支出確定額２７０億９１６２万余円、翌事業年度繰越額８３億３８０７万余円、予算残額６億３２１７万余円となっている。
翌事業年度繰越額は、すべて営繕勘定の営繕費（支出予算現額３６０億６１８７万余円）の分であり、また予算残額の主なものは、業務勘定の競馬事業費（同５１４億３８８９万余円）の５２億１９８２万余円、業務管理費（同５５４億３４６４万余円）の１８億１３２２万余円である。
前記の収入支出に係る業務実績の主なものは、１０競馬場における３６回２８８日の競馬開催及び美浦トレーニングセンターの厩務員宿舎など競馬の運営に必要な各種施設の新設である。
なお、５２事業年度における損益についてみると、勝馬投票券収入等の収益１兆１１１３億３５９９万余円、勝馬投票券諸支払金等の費用１兆０５２６億０３１９万余円で、５８７億３２８０万余円の純利益を生じており、この純利益は、翌事業年度に２９３億６６４０万余円が国庫に納付され、残額２９３億６６４０万余円が特別積立金として積み立てられている。また、５２事業年度末における特別積立金の残高は１６４２億８９６４万余円となっている。