日本道路公団で、高速道路新設工事における土工工事費の積算において、特殊自動車運転手及び自動車運転手の基本賃金には期末手当等が含まれているのに更に同手当等を割増ししたり、締め固め作業の転圧回数を過大に見込んでいたり、構造物掘削等の埋めもどし土砂の敷きならし作業で機械施工が可能である箇所についても人力施工によることとしていたりしていたため、工事費が割高となっている事例が見受けられたので、労務賃金の内容を検討したり、施工の実態を調査検討するなどして、積算要領を整備し、もって予定価格積算の適正を期する要があると認め、昭和53年11月に是正改善の処置を要求した。
これに対し、日本道路公団では、54年4月に積算要領を改定し、運転手の労務単価は、期末手当等の割増しを行わないこととし、締め固め作業の転圧回数と構造物掘削等の埋めもどし土砂の敷きならし方法を施工の実態に適合するものに改め、同月以降契約する工事からこれを適用する処置を講じた。