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  • 昭和54年度|
  • 第2章 所管別又は団体別の検査結果|
  • 第1節 所管別の検査結果|
  • 第6 厚生省|
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  • 補助金

老人福祉施設保護費補助金の経理が不当と認められるもの


(23)−(36) 老人福祉施設保護費補助金の経理が不当と認められるもの

会計名及び科目 一般会計 (組織)厚生本省 (項)老人福祉費
部局等の名称 北海道ほか8都府県
補助の根拠 老人福祉法(昭和38年法律第133号)
事業主体 札幌市ほか12市、1特別区、計14事業主体
補助事業

都道府県知事、市長及び福祉事務所を管理する町村長が、身体上又は精神上の欠陥があり、かつ、居宅において常時の介護を受けることが困難な老人を、特別養護老人ホームに収容して養護する事業

上記に対する国庫補助金交付額の合計 昭和53年度 4,246,581,238円

 上記の14事業主体において、補助の対象事業費を過大に精算していて、国庫補助金12,961,194円が不当と認められる。これを都道府県別に掲げると、別表のとおりである。

(説明)

 この補助金は、老人福祉法の規定に基づいて都道府県知事、市長及び福祉事務所を管理する町村長が、身体上又は精神上の欠陥があり、かつ、居宅において常時の介護を受けることが困難な老人を特別養護老人ホームに収容した場合に、その都道府県又は市町村に対して、当該措置に要する費用を補助するものである。そして、この交付額は、施設の所在する地域別、収容定員別等に従って定められている事務費、生活費の額に年間の措置人員を乗じて算出した額等の合計額から、当該措置を受けた者又はその扶養義務者の前年分の所得税課税額等を基準として算定した費用徴収額を控除した額を補助対象事業費とし、この額に10分の8を乗じた額となっている。
 しかして、前記14事業主体においては、補助対象事業費の精算に当たり、費用徴収の対象となる扶養義務者がいるのにこれをいないとして費用徴収額を控除しなかったり、扶養義務者等の課税額を誤認したり、誤って改定前の徴収基準を適用したりするなどして費用徴収額を算定していたため、補助対象事業費の精算が過大となっていた。

(別表)

都道府県名 事業主体 補助対象事業費 左に対する国庫補助金 不当と認めた補助対象事業費 不当と認めた国庫補助金 摘要
千円 千円 千円 千円
(23) 北海道 札幌市 1,347,618 1,078,095 1,031 824 改定前の徴収基準を適用したものなど
(24) 東京都 目黒区 137,211 109,769 2,161 1,728 扶養義務者がいないとしたものなど
(25) 神奈川県 横浜市 1,170,768 936,614 1,627 1,301 所得税課税額等を誤認したものなど
(26)  同 横須賀市 358,699 286,959 877 701
(27)  同 平塚市 139,960 111,968 680 544 改定前の徴収基準を適用したもの
(28) 静岡県 静岡市 317,809 254,247 848 678 所得税課税額等を誤認したもの
(29)  同 清水市 125,612 100,489 763 610
(30) 大阪府 東大阪市 315,808 252,646 1,015 812 所得税課税額等を誤認したものなど
(31) 兵庫県 神戸市 827,565 662,052 843 674 改定前の徴収基準を適用したものなど
(32)  同 加古川市 51,575 41,260 827 662 扶養義務者がいないとしたもの
(33) 鳥取県 鳥取市 100,434 80,347 1,526 1,221
(34)  同 米子市 160,272 128,218 2,187 1,749
(35) 大分県 中津市 97,163 77,730 789 631 所得税課税額等を誤認したもの
(36) 宮崎県 都城市 157,724 126,179 1,021 817 扶養義務者がいないとしたものなど
5,308,226 4,246,581 16,201 12,961