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  • 昭和54年度|
  • 第4章 歳入歳出決算その他検査対象の概要|
  • 第1 歳入歳出決算|
  • 2 特別会計

外国為替資金特別会計


(6) 大蔵省所管 外国為替資金特別会計

 この特別会計は、国が行う外国為替等の売買及びこれに伴う取引を円滑にするため置かれた外国為替資金の運営に関する経理を一般会計と区分して行うため設置されているものである。
 54年度の歳入歳出決算についてみると、歳入では、徴収決定済額、収納済歳入額ともに9270億9292万余円、歳出では、支出済歳出額4114億7447万余円、不用額4344億6929万余円となっている。
 予備費使用額は196億4999万余円で、国債整理基金特別会計へ繰入(歳出予算額3758億0988万余円)の190億7249万余円及び諸支出金(同157億0452万余円)の5億7750万円である。
 前記の収入の主な原因となったのは資産の運用で、その54年度末現在額は、円貨預け金2兆1921億0107万余円、外貨預け金2兆1328億6769万余円等となっており、また、支出の主な原因となったのは外国為替資金証券の発行で、その同年度末現在額は7兆3869億6100万円となっている。

 なお、54年度における損益についてみると、運用収入等の利益9270億9292万余円、借入金利子等の損失4114億7447万余円で、5156億1844万余円の利益を生じており、この利益は翌年度に積立金として積み立てられている。また、別途に基準外国為替相場(注) 等の変更などにより9103億0774万余円の外国為替等評価益を計上しており、前年度から繰り越された外国為替等評価損からこれを差し引いた評価損2兆5975億8128万余円が翌年度へ繰り越されている。他方、54年度末における資金の現在額は2158億3402万余円であり、前記54年度の利益5156億1844万余円と54年度末の積立金1兆8698億8110万余円とを合わせ積立金は2兆3854億9955万余円となっている。

(注)  基準外国為替相場 54年1月1日から6月30日まではアメリカ合衆国通貨1ドルにつき本邦通貨195円、54年7月1日から12月31日までは同206円、55年1月1日から6月30日までは同225円である。