日本放送協会は、公共の福祉のために、あまねく日本全国において受信できるように放送を行うことを目的として設置されているもので、54事業年度末現在の資本は750億円となっている。
54事業年度の収入支出決算についてみると、事業収支及び資本収支に区分されている。事業収支の収入では収入決算額2195億4621万余円、支出では、支出決算額2308億5018万余円、予算残額53億3969万余円となっており、また、資本収支の収入では収入決算額402億2691万余円、支出では、支出決算額281億8341万余円、予算残額3億4658万余円となっている。予算残額の主なものは事業支出の国内放送費(支出予算現額636億9646万余円)の26億2897万余円である。
上記の収入支出に係る業務実績の主なものは、国内放送においては1日平均放送時間、テレビジョン35時間40分(総合放送及び教育放送)、ラジオ55時間35分(第1放送、第2放送及びFM放送)、及び国際放送においては、1日平均放送時間37時間(全地域向け放送及び特定地域向け放送)であり、54事業年度末における受信契約件数は2893万余件となっている。しかして、同事業年度受信料調定額は2134億0505万余円、未収金は83億5590万余円で、収納率(調定額に対する調定年度内の収納額の比)は96.08%となっている。
なお、54事業年度における損益についてみると、経常事業収支において受信料等の収入2191億0713万余円、国内放送費等の支出2296億6445万余円で、105億5732万余円の差金を生じ、これに特別収入及び特別支出を加減して、113億0397万余円の当期事業収支差金(欠損金)を生じており、この当期事業収支差金は翌事業年度に積立金408億8061万余円から減額して整理されている。また、54事業年度末における借入金の残高は225億9100万円(市中金融機関からの借入金)、放送債券の発行残高は213億円となっている。