昭和５４年度決算検査報告
この公団は、外国貿易の増進上、特に枢要な地位を占める大阪港及び神戸港において、外貿埠頭の施設整備を推進するとともにその効率的な使用を確保することにより、港湾機能の向上を図り、もって外国貿易の増進に寄与することを目的として設置されているもので、５４事業年度末現在の資本金は２２１億８０００万円（うち国の出資１１０億９０００万円）となっている。
５４事業年度の収入支出決算についてみると、収入では収入決定済額２０７億６７２５万余円、支出では、支出決定済額１９２億４５８８万余円、翌事業年度繰越額２５億７６０６万余円、不用額１６億８００３万余円となっている。
翌事業年度繰越額の主なものは外貿埠頭建設費（支出予算現額７８億１０８０万余円）の２３億４９３７万余円、不用額の主なものは外貿埠頭建設費の１０億６１１３万余円である。
前記の収入支出に係る業務実績の主なものは、コンテナ埠頭５バースの建設及び３６バースの貸付けである。
なお、５４事業年度における損益についてみると、岸壁等貸付料収入等の収益１０３億８７１４万余円、外貿埠頭管理業務費等の費用９８億９４３４万余円で、４億９２８０万余円の利益を生じており、この利益は同事業年度末における利益積立金と合わせ９億５３８７万余円を翌事業年度に利益積立金として積み立てられている。また、５４事業年度末における借入金の残高は１５億２１００万円（全額市中銀行からの借入金）、阪神外貿埠頭債券の発行残高は６９５億２８５３万円となっている。