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  • 昭和54年度|
  • 第4章 歳入歳出決算その他検査対象の概要|
  • 第7 政府関係機関及びその他の団体|
  • 4 公団、事業団その他6団体の決算

年金福祉事業団


(18) 年金福祉事業団

 この事業団は、厚生年金保険、船員保険及び国民年金の福祉施設の設置及び運営、これらの制度の被保険者、被保険者であった者及び年金受給権者の福祉の増進に必要な施設の設置又は整備を促進するための融資並びにこれらの制度の年金受給権者に対する小口資金の融資をすることを目的として設置されているもので、54事業年度末現在の資本金は60億4120万余円(全額国の出資)となっている。
 54事業年度の収入支出決算についてみると、収入では収入決定済額6526億6408万余円、支出では、支出決定済額6514億0714万余円、翌事業年度繰越額39億0481万余円、不用額53億8270万余円となっている。

 翌事業年度繰越額の主なものは、施設整備費(支出予算現額92億5694万円)の18億2540万余円及び厚生施設等貸付金(同4728億1910万円)の13億6510万円であり、また、不用額の主なものは借入金利息(同981億8124万余円)の32億8646万余円である。
 前記の収入支出に係る業務実績の主なものは、大規模年金保養基地施設事業では70億7207万余円で実施している三木及び大沼両保養基地の建設であり、また、貸付事業では貸付け141,924件4925億8391万円、貸付金回収1180億9207万余円であり、54事業年度末における貸付金の残高は328,237件1兆5484億2097万余円となっていて、この貸付金残高のうち弁済期限を6箇月以上経過した元金延滞額は11億5572万余円(うち1年以上延滞のもの11億1323万余円)となっている。

 なお、54事業年度における損益は、貸付金利息等の収益1061億4851万余円、借入金利息等の費用1063億4206万余円で、1億9355万余円の欠損金を生じており、前事業年度からの繰越欠損金と合わせ33億6828万余円が翌事業年度へ繰り越されている。また、54事業年度末における借入金の残高は1兆6016億1659万余円(全額資金運用部資金からの借入金)となっている。