昭和５４年度決算検査報告
この会社は、東北地方の開発を促進し、国民経済の発展に寄与するため同地方における殖産興業に必要な事業を営むことを目的として設置され、会社の存立期間が設立登記の日より５０年（昭和６１年１０月まで）となっているもので、５４営業年度末現在の資本金は１５７億１０００万円（うち国の出資１５６億０７５０万円）となっている。
５４営業年度の決算についてみると、貸借対照表においては、資産（売掛金、機械及び装置、長期貸付金等）５２４億８４３２万余円（対前営業年度比４１億６７６３万余円増）、負債（買掛金、短期借入金、社債等）４２９億６６４７万余円（同４０億７０６２万余円増）、資本（資本金、欠損金）９５億１７８４万余円（同９７００万余円増）となっており、また、損益計算書においては、経常損益で、セメント売上高等の収益２７３億１２８４万余円、売上原価等の費用２６７億７７３６万余円で、５億３５４８万余円の利益を生じ、これに特別利益、特別損失等を加減して９７００万余円の当期利益を生じており、前営業年度からの繰越損失からこれを差し引いた６１億９２１５万余円が翌営業年度に繰り越されている。
上記の決算に係る業務実績の主なものは、セメント２００万余ｔ及びハードボード等４万金tの販売である。
なお、５４営業年度末における東北開発債券の発行残高は２０１億３９９０万円（全額政府保証）となっているほか、借入金の残高は４９億８６１１万余円（市中金融機関等からの借入金）となっている。