会計名及び科目 |
一般会計 (款)諸収入 (項)矯正官署作業収入 | ||
部局等の名称 |
昭和53年度 | 宮崎刑務所ほか2箇所(注1) | |
昭和54年度 | 宮崎刑務所ほか31箇所(注2) | ||
昭和55年度 | 宮崎刑務所ほか35箇所(注3) | ||
(計 宮崎刑務所ほか40箇所) | |||
上記部局で歳入に組み入れなかった即売会販売代金等 | 昭和53年度 | 10,193,585円 | |
昭和54年度 | 18,743,372円 | ||
昭和55年度 | 5,693,152円 | ||
計 |
34,630,109円 |
上記の宮崎刑務所ほか40部局で、刑務作業製品展示即売会の販売代金の一部等を歳入に組み入れないで資金をねん出し、これを別途に経理して即売会の経費等に使用していた。これら不正に経理した資金の総額は、上記のとおり昭和53年度から55年度までの間で計34,630,109円となっており、経理が著しくびん乱している。
(説明)
宮崎刑務所で、昭和53年度から55年度までの間に実施した刑務作業製品展示即売会(以下「即売会」という。)における販売代金の歳入額は、53年度21,688,000円、54年度38,835,500円、55年度6,433,400円、計66,956,900円となっている。
しかして、上記の即売会の経理について調査したところ、展示品の一部について、同刑務所が市場価格等を勘案して決定した製品価格に任意の額を加えた価格により販売し、この上乗せ額を歳入に組み入れることなく資金をねん出したり、この資金を使用して材料を購入し、業者から委託加工を受けたように装って製品に加工したうえ即売会で販売したりするなどして、これらを別途に経理していた。
上記の別途経理金は、53年度9,783,910円、54年度13,939,063円、55年度416,500円、計24,139,473円となっているが、その使途についでは、当局の説明によると、上記材料購入費など製品製作に係る経費に19,524,627円を充当していたほか、即売会のための製品運搬費等に2,780,372円、贈答品代等の交際費、職員慰安のための会食の経費等に928,308円、即売会開催要員となった職員の食事代等に503,871円を使用したとし、402,295円についてはその使途が不明であるとしている。
また、宮崎刑務所を除く40箇所においても、53年度から55年度までの間に実施した即売会の際、上記と同様に任意の額を加えた価格で販売し、その上乗せ額を歳入に組み入れないで資金をねん出しており、その額は、53年度409,675円、54年度4,804,309円、55年度5,276,652円、計10,490,636円であった。そして、これらねん出した資金と協賛業者からの受入金741,300円と合わせた11,231,936円を別途に経理しており、即売会のための製品運搬費等に8,050,536円、即売会開催要員となった職員の食事代等に2,302,339円、贈答品代等の交際費等に175,245円、計10,528,120円を使用したとし、残余の703,816円を現金で保有していた。゜
なお、上記40箇所のうち28箇所分6,184,418円は、本院の指摘により、法務省が調査し報告してきたものである。
(注1) 宮崎刑務所ほか2箇所 宮崎刑務所、大阪、仙台各矯正管区
(注2) 宮崎刑務所ほか31箇所 宮崎、中野、府中、横浜、市原、黒羽、前橋、甲府、新潟各刑務所、川越、松本各少年刑務所、大阪矯正管区、名古屋刑務所、岡崎医療刑務所、鳥取、松江各刑務所、福岡、小倉、麓、長崎、大分、熊本、鹿児島各刑務所、城野医療刑務所、佐賀少年刑務所、仙台矯正管区、宮城、福島、山形、秋田各刑務所、盛岡少年刑務所、高知刑務所
(注3) 宮崎刑務所ほか35箇所 宮崎、府中、横浜、市原、黒羽、栃木、前橋、静岡、甲府、長野、新潟各刑務所、八王子医療刑務所、川越、松本各少年刑務所、神戸刑務所、奈良少年刑務所、名古屋、福井、金沢各刑務所、岡崎医療刑務所、鳥取、小倉、長崎、大分、熊本、鹿児島、沖縄各刑務所、城野医療刑務所、佐賀少年刑務所、仙台矯正管区、宮城、福島、山形、秋田各刑務所、盛岡少年刑務所、高知刑務所