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  • 昭和55年度|
  • 第2章 所管別又は団体別の検査結果|
  • 第1節 所管別の検査結果|
  • 第6 農林水産省|
  • 昭和54年度決算検査報告掲記の意見を表示し又は処置を要求した事項に対する処置状況

補助事業の実施及び経理の適正化について


(1) 補助事業の実施及び経理の適正化について

昭和54年度決算検査報告参照

 農林水産省では、国庫補助事業として都道府県及び市町村等が事業主体となって実施する事業に要する費用について、これら事業主体に対して直接又は間接に国庫補助金を交付しているが、昭和53、54両年度に実施した農道、林道、用排水路、治山、漁港修築、農業近代化施設等の工事等について調査したところ、年度内に完了していないのに予算の繰越手続を執ることなく、年度内に完了したとする処理を行い、国庫補助金の交付を受けている不適切な事態が多数見受けられたので、地方公共団体等に対し補助事業の円滑かつ適正な執行を図るための指導を一層強化、徹底するとともに、更に、今後このような事態が生じた場合には、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(昭和30年法律第179号。以下「補助金適正化法」という。)に基づく厳正な処置を執るなどして、補助事業の実施及び経理の適正化を図る要があると認め、55年11月に是正改善の処置を要求した。
 これに対し、農林水産省では、55年11月に地方農政局等及び都道府県に対し通達を発し、本院指摘の趣旨に沿い、地方公共団体等の実施する補助事業について、出来高の厳正な確認、予算の繰越手続の遵守等について指導を強化するよう指示するとともに、今後このような事態が生じた場合には、補助金適正化法に基づき国庫補助金の交付決定を取り消してその返還を命ずることとするなど、補助事業の実施及び経理の適正化を図るための処置を講じた。